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都立高校入試 平均点の推移(2003~2019年度入試)

【2019年10月30日 更新】
都立高校入試、共通問題の平均点を2003年度(平成15年度)から2019年度(平成31年度)入試までの17年分。国語・数学・英語・社会・理科の科目別にまとめた。
自校作成・グループ作成問題の点は含まれていない。

また、平均点の推移・傾向から、2020年度入試の予想も立てたい。
今回の内容は、特に断らない限り2003~2019年度入試についてであることを招致願いたい。

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◆都立平均は全数調査 
豆知識だが、都立高校の入試平均点は"全数調査"で出されている。
標本調査している道府県もあれば、調査方向を公表していないところもある。

Ⅲ 調査内容
平成31年度入学者選抜の第一次募集・分割前期募集(平成31年2月22日実施)において,全日制高等学校を志願し,共通問題により学力検査を受検した者について,次の調査を実施した。
1 教科別の平均点及び得点分布
 全数調査により,教科別得点状況等を調査した。

出典:平成31年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査 報告書>

◆今年の国語は過去2番目に高い
ご存知かもしれないが、いつも国語の平均点は高い。
過去17年間の平均でも64.7点と断トツである。

17年間のうち、国語が最も平均点が高かったのが11回。
5教科で国語の平均点が最も低かったことはない。

最近の5年間では、2018年度以外は国語の平均点が最も高く65点以上。
平均が70点を超えたのは、全教科で2度だけであり、2度とも国語。
逆に国語が60点を下回ったのは過去に2度だけ。

国語の平均点が常に高いのは、漢字と作文以外の70点分がすべて四択問題だからだ。

◆来年度は国語、理科が難化する
理科の平均点が65点を超えたことは2度あった。
いずれも、翌年の平均点は10点以上下がった
72.6点→62.3点(-10.3点)
66.9点→55.2点(-11.7点)

断言するが、2020年度入試の理科は難しくなる

国語ではこういうことはないが、さすがに平均70点のテストを2連続では出さないだろう。
激ムズにはならないだろうが、国語の平均点も今春より下がると私は予測している。

◆社会は絶対に易しくなる 
社会・理科は日比谷、西、国立(くにたち)高校などを受けるハイレベル受験生も共通問題を受ける。
それでも社会・理科の平均点は低い。なんと5年連続で5教科の最低点が「社会か理科」なのだ。
社会の平均点が55点を下回ったのは3度しかない。
過去2回は、翌年のテストで5点近く平均点がアップしている。
2020年度入試も平均点アップは間違いなかろう。



◆都立入試の点数を上げるお薦めの方法 
毎年、都立入試の過去問が各社から発売される。
が、基本的には声の教育社の過去問を買えばいい。

それでも物足りない場合は、おりぐちのお薦め「高校入試 虎の巻」を使うといい。
書点での取り扱いが少なく、見かけることができないので塾関係者でも知らない人がいるほど。

なぜお薦めなのか、理由を教える。

1つめ。
過去問集なのだが、他の過去問と違うのが「分野別にまとめ直している」という点。
例えば数学なら、
・数式の利用と図形
・立体図形
・平面図形
・関数
など。

都立の過去問題やVもぎを見たことのある人なら分かると思うが、都立入試問題にはパターンがある。
(例えば、2020年度はほぼ100%の確率で2次関数が出る)
特に数学と理科は、出る単元すらも予測できるくらい顕著なパターンだ。

分野別にまとめている問題に連続して取り組むと、分野ごとの出題パターンに慣れる。
問題を解くのに必要な知識や解法を、効率よく身につけられる。

この分野別形式だと「学習が終わった単元から演習を始められる」のが大きい。
例えば社会の地理・歴史はもう始められるだろう。
数学も「1次関数」や「三角形の合同の証明」はできる。

ちょっとずつでも入試問題を解けるようになっていること、が実感できるのは大きい


2つめ。
解説が分かりやすい。特に英語と理科。
過去問題集を買う大きな理由の一つは「丁寧な解説があるから」である。
「高校入試 虎の巻」はおそらく都立過去問集の中でダントツに解説が詳しい。

残念ながら、市販の過去問題集の解答・解説は、十分とは思えない。
私は数学ではいつも"この虎の巻の解説以上に分かりやすくする"を目標として、過去問指導をしている。
普通の受験生が読んでも理解しやすいレベルだ。
この解説のために私は「高校入試 虎の巻」を買っている。

3つめ。
収録年数が最も多い。なんと10年分ある。
知識や解法を定着させるために、演習を十分に行える。
4~5年分では物足りない。かといって8年以上前の過去問題は手に入りにくい(ネットオークション等で買えることもあるが、たいてい定価より高め)
他の受験生より経験値を多く積める。地味にここは大きい。
特に自校作成校を受けるような受験生は、社会と理科で90点以上を取らねばならない。
そこで、この経験が生きることになる。

さらに、
実際に入試に出た英単語・熟語・不規則動詞表、理科の重要公式、歴史資料集などの特別付録がある。
これをすべて覚えるのではなく、自分が知らないものがどれなのかをチェックするのにちょうどいい付録だ。

くどいが、都立入試にはある程度の傾向がある。それが過去問を解くことで分かるようになる。
10年分もやれば、それは鮮明に分かるだろう。

"令和2年度版"が10月にネットで先行発売された。
書店ではあまり取り扱っていない。大きな本屋さんがいくつもあるようなところならいいが、行って時間を無駄にするくらいならネットで買うことを薦める。

今年の中3受験生は売り切れる前に買うといい。
キミが中1~中2なら、買うのは来年でも構わない。

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ここからオフィシャルサイトで購入できる。
 サンプル問題を見ることもできる
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お金を惜しまずに買うべき本だと、断言できる。
私も受験指導や自身の勉強用に愛用している。

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