◆ダンス部は私立、都立で大差ない
野球、サッカー、バスケットボールなどは圧倒的に私立高校が強い。
スポーツで有名になり、受験生を多く集めたいのだ。
特にこういったスポーツは小学生の時から続けている者も多く、経験のある子や有望な子を特待制度で集めるのである。
よって高校からその競技を始めても、全国大会に出るようなメンバーに選ばれることはそうそうない。
ダンスは高校から始める子の割合が圧倒的に高い。
ある都立高校では、実に8割以上の新入部員が”ダンス未経験”だそうだ。
ダンス初心者でも問題ない。
また東京では、ダンスの圧倒的な王者がいない。
まさに群雄割拠であり、いろいろな高校が全国大会に出ている。
◆ダンスの甲子園とは
参加者数最大の日本高校ダンス部選手権では春、夏、冬に全国大会を催している。
特に夏の大会、通称「夏高ダンス」は高校生ダンス最大の大会。
この大会での優勝が、各高校ダンス部の頂点と言っても過言ではない。
今回はこの夏高ダンス全国決勝大会に出た東京の高校を集計した。
赤字は都立高校である。
スモールクラス→2~12名
ビッグクラス→13~40名
演技時間 は2分~2分30秒である
ビッグクラス→13~40名
演技時間 は2分~2分30秒である
1つの高校からスモールクラス、ビッグクラスで1チームずつ出場できる。最大2チームということ。
ただし同一人物が両方のクラスに出場することはできない。
普通は、どちらかのクラスに主要メンバーを置いて上位を目指す。
スモール・ビッグクラス同時優勝は、過去に1校も果たしていない。
同時でなくても、スモール・ビッグクラスともに優勝したことのある高校はない。
強豪校は得意なクラスに毎年主力を置いて、そのクラスでの優勝を目指す傾向がある。
たとえば、大阪の同志社香里高校や、登美丘高校はビッグクラスで複数回優勝しているが、スモールクラスでの優勝経験はない。
北九州市立高校が、2011年スモールクラス優勝と2010年ビッグクラス西日本ブロック優勝という快挙を達成したくらい。
東京の高校に絞ってみてみよう。
都立高校で過去3年間、連続で全国大会に出場したのは
狛江、富士森、松原、高島の4校。
富士森、松原、高島は2015年から4年連続で出場している。
一方、私立高校は二松学舎大、日出(2019年から目黒日大高校に改称)、駒澤大学が全国大会常連。
上位8位までが優秀賞をもらえる。
過去3年間では二松学舎大と狛江の2校のみ
◆都立と私立、どっちが有利か
過去3年間で夏高ダンスに出たのは延べ数で
都立高校 33校(年平均11校)
私立高校 38校(年平均12.7校)
都立高校数は186、私立高校は237なので
夏高ダンス出場比 都立46.5% 私立53.5%
学校数比 都立44.0% 私立56.0%
出場数は私立高校の方が多い。
一方で、都立の方がやや出場率が高いことが分かる。
が、都立でも私立でも毎年20校前後が夏高ダンスに出ている。
強豪校なら、夏高ダンスに出るチャンスがあるということだ。
都立でも私立でも大きな差はない。
高校野球で夏の甲子園に出られるのは東京都から毎年2校のみ。
それに比べればずっと易しい。
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