今回は、都立高校から合格できる大学 の4回目。
前回の慶應に続き、早稲田大学である。
すべて2019年春の合格数である。既卒生も含んである。
推薦入試は含めていない。
◆私立高校が合格数独占
早稲田大学への合格者数トップ20のうち、公立高校は3つ。
都立高校では、日比谷と西の2校のみである。
国立(こくりつ)高校は2校あるが、他14校は私立高校が占めている。
慶應より早稲田の合格者数の面で私立高校が強いのには理由がある。
私立高校側が、早稲田の受験を薦めるからだ。
高校側としては、早稲田の合格数と慶應の合格数で実績アピールでは差がない。
早慶で合計100名合格したとして、
早稲田50人 / 慶應50人 と 早稲田75人 / 慶應25人 ではどちらも「早慶100名」で宣伝できる。
◆早慶では早稲田の方が合格しやすい
その理由は以下のとおり。
・慶應の文系学部は小論文がある。早稲田はない
→慶應のためだけには小論文対策が必要。
・合格者数が多い
→2019年度 早稲田13,962人 慶應8,113人
・センター利用で受験できる
→慶應はセンター利用入試がない。2013年度から廃止した。
東大など国公立大学を第一志望として、早稲田を併願する受験生は多い。
しかし慶應を受けるとなれば、小論文対策をしなければならない。
対策がしにくい印象があるため、敬遠する受験生は少なくない。国際基督教大も同じような理由で敬遠されがちだ。
また、地理的理由もある。
城西地区・城北地区から慶應の日吉キャンパスや湘南藤沢キャンパス(SFC)は遠い。
東京メトロ副都心線の開通により、練馬・板橋区あたりからは通いやすくなっているとはいえ、遠い。
◆都立も慶應より早稲田推し
都立高校からの合格者数、日比谷・西・国立(くにたち)と都立トップ3が並ぶ。
以下も自校作成校や中等教育学校の強さがわかろう。
中等教育学校は1学年4クラス。生徒数は160名程度。
しかし、せっかく都立中の適性検査をくぐりぬけてきた、作文力のある子が多いはずの中等教育学校からはもっと慶應の合格者が出て欲しいところだ。
進学指導重点校(日比谷・戸山・青山・西・八王子東・立川・国立)では唯一、八王子東は合格者50名を割っている。
地理的要因があるとは言え、やはり八王子東はまずい状況にある。
受験倍率の伸び悩みの理由も分かるだろう。
進学指導重点校が発足した初年度からの指定校である八王子東高校には、もっとがんばって欲しい。
申し訳ないが、多摩地域は詳しくないのであまり八王子東については語れない。
都立三番手校では小山台がアタマ一つ抜けている。
やはり小山台はいい。
数字を見ても、それがはっきり分かる。
小松川、竹早、駒場がどんぐりなのは、分かりやすくていいね。
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