[2020年3月11日 更新]
◆実倍率1.80倍以上、人気の高校は
2020年度入試で実倍率が1.8倍以上の高校を挙げる。
全日制普通科(単位制は除く)のみ。なお単位制では新宿高校(1.82倍)が唯一、1.8倍以上だった。
この1.8倍がどのくらいなのか、ぴんとこない方もいるだろう。
お隣の埼玉県、公立高校普通科の志願倍率と比べよう。
志願倍率が1.5倍を超えたのは2校のみ。それも、
市立浦和高校 1.58倍
蕨高校 1.51倍
と1.6倍にも満たない。
当然、実倍率はこれ以下になる。
いかに東京は公立高校に合格するのが難しいのかが分かろう。
閑話休題。
では今春の実倍率を見てみよう。
男子 | 20年度 | 19年度 | 18年度 | 女子 | 20年度 | 19年度 | 18年度 |
田園調布 | 2.11 | 1.89 | 1.32 | 青山 | 2.07 | 1.93 | 1.64 |
青山 | 1.94 | 1.86 | 1.74 | 田園調布 | 1.97 | 1.72 | 1.37 |
戸山 | 1.90 | 1.96 | 1.93 | 三田 | 1.94 | 1.61 | 1.90 |
三田 | 1.87 | 1.89 | 2.11 | 竹早 | 1.91 | 1.38 | 1.80 |
広尾 | 1.84 | 1.55 | 2.08 | 戸山 | 1.82 | 1.78 | 1.57 |
豊島 | 1.80 | 1.39 | 1.43 | 広尾 | 1.80 | 1.52 | 2.00 |
石神井 | 1.80 | 1.86 | 1.90 | ||||
上野 | 1.80 | 1.85 | 1.69 |
男子は6校、女子は8校。
すべて23区内の旧1~5学区にある高校である
多摩は1校もなかった。
2018年度には女子で3校(国立、小平南、東村山)あったが、2019年度は0校。
男子は2017年度の秋留台を最後に、低倍率が続いている。
◆男子に厳しい都立高校
男子の受難は広尾と豊島。
どちらも「男女定員制の緩和」により、男子の合格者数が定員より減り女子は増えている。
詳しくは過去記事を読まれたい。<過去記事:「男女別定員制の緩和」とは>
例えば豊島高校は
定員
男子115名 女子107名
合格
男子106名 女子119名
定員は男子の方が多い。
これは東京都の中学3年生人口が、女子より男子の方が多いため。
しかし、合格者数は女子の方が多い。女子の方が成績がいいためだ、
「男女定員制の緩和」を行う高校を受ける男子生徒は、定員より合格者が少なくなることを想定した方がいい。
三田、雪谷、目黒、井草、文京など中堅校でも、ほぼこの男女枠を女子が独占している。
定員割れしていない普通科下位校ではいずれも、女子の数が男子の一般入試合格者を上回っている。
となれば、男子諸君がすべきことは明確。
まずは中3の通知表の点数を上げることだ。指導経験上、特に音楽や美術は女子の方が高い。
授業態度、提出物で担当教師に気に入られるように振る舞おう。
これも受験対策の一つである。
都立に入る! ツイッター 2020年も毎日の更新情報を受け取れます