「高成長、伸びる企業!」は、ここが違う!、「拘束されない自由な社風」、「上司に対しても、間違っていると思える場合、「あなたの考え方は、間違っている!」と、自由に言える環境」、指摘された上司は、「怒ったり、怒鳴ったりせずに、その根拠、エビデンスを問う」、「発言・言論の自由、風通しの良さ」こそが、良好な組織、企業を構築するのだ。
個人的に思うが、「とある問題」を発見し、その事を改善するように上司に対して説明しても、「めんどくさがられ」、状況を改善しようとしない上司がいる、組織、企業は「成長しにくい組織・企業」と言える。
仮に成長状況にある企業でも、そのような事を本部中枢が把握していない企業は、「後から大変な問題事になる可能性」を秘めた企業と言える。
この事は、その企業の従業員の「話しやすさ」と関係している。
従業員が問題を発見し、上司の説明しても改善されない、もしくは話せない組織、企業風紀がある企業は深刻だ!・・・。
「風通しの悪い企業!」と言う事になり、「予期せぬトラブルも、発生しやすい企業(社風)」と言う事が言える・・・。
記事参照。
「あなたはおバカなんだよ」博士号保持者世界一の超高学歴企業グーグルで、そんな会話が頻発するワケ 人に何かを注意する時でも、イタズラ風のメッセージで伝える
PRESIDENT Online
ピョートル・フェリクス・グジバチプロノイア・グループ代表
世界最高の職場といわれるグーグルでは、どんな社内コミュニケーションが行われているのか。元グーグルの人材開発責任者で経営コンサルタントのピョートル・フェリクス・グジバチさんは「グーグルでは人に何かを注意するときでも、イタズラ風のメッセージでそれを伝える。風通しの良い社内コミュニケーションが、社員の幸福感につながるという徹底した風土がある」という――。
※本稿は、ピョートル・フェリクス・グジバチ『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
グーグルの社員が自分の意見を経営陣にぶつけるMTGの中身
グーグルはアメリカの雑誌『フォーブス』が選ぶ「働きがいのある企業ランキング」で何度も世界の第1位に選ばれています。
その理由のひとつは、社内のコミュニケーションを重視していることにあります。
どの分野の企業でも、従業員や部下が抱える一番の不満は「上司から十分な情報が得られない」、「上司が何を考えているのかわからない」という点にあります。
上司と部下が日常的に意思の疎通を図れなければ、部下は自分がチームの重要な一員であると認識することができません。
グーグルでは、社内のコミュニケーションを充実させることが、部下の幸福感の維持につながる……と考えています。
その象徴的な例が、毎週金曜日の午後に開かれているTGIF(Thanks Google It's Friday)という全社的なミーティングです。
ここでは、社長や経営幹部が壇上にあがり、会社の方向性や新規事業、新商品などについて、全社員に説明をします。
その場には、お酒やおつまみも用意してあり、参加者同士がフランクに議題について話し合うことができますが、ポイントは普段は接することのない経営幹部に対して、ダイレクトに質問ができることです。
「社長の意見は間違っていると思います」
「その判断は正しくない方向に向かっています」
参加者は忌憚きたんのない意見を経営陣にぶつけることができるのです。
こうした厳しい意見に対して、経営幹部が感情的になることはありません。
丁寧なフィードバックを返して、議論を深めようとします。
お互いの意見を交換することによって、全社員が納得して新たなビジネスに立ち向う環境を整えます。
このTGIFという全体ミーティングは、単に社内の風通しをよくするためではなく、会社の考え方や方向性を経営陣と社員が共有することで、さらに生産性をアップさせることを目指しています。
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「あなたはおバカなんだよ」博士号保持者世界一の超高学歴企業グーグルで、そんな会話が頻発するワケ 人に何かを注意する時でも、イタズラ風のメッセージで伝える
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ピョートル・フェリクス・グジバチプロノイア・グループ代表
意図的に雑談の機会を作るオフィス設計
グーグルは、社員同士が頻繁に雑談をして意見交換をする社風ですが、会社もそれに適した環境を整えるなど、様々な工夫をしています。
英語では、「create collisions」といいますが、「衝突を作る」とか「衝突の機会を作る」ようなオフィスの設計になっています。
日本企業のオフィスは働き方改革によって、ワンフロアのオープンオフィスでフリーアドレスが多くなっていますが、グーグルの場合は広いスペースや会議室がたくさんあり、それらが狭い通路でつながれています。
どこかに移動する際には、その通路を利用する必要がありますから、どうしても社員同士が顔を合わせる機会が増えるのです。
お互いに顔を合わせれば、「元気?」と挨拶したり、「そういえば、先日のアジェンダのことだけど、どう考えている?」といった雑談が始まります。
これはグーグルの日本のオフィスも同じですが、会社が意図的に雑談の機会を作り出しているのです。
社員同士の「衝突を作る」という考え方は社員食堂にも反映されています。
グーグルには無料で美味しい食事ができる社員食堂がありますが、ひとりで座れるような席がありません。
日本企業の社員食堂のように、窓際のカウンターに座ってひとりで食事をするようなスペースはなく、長いテーブルを複数の人たちで使うようになっています。
社員同士が隣り合って座れば、「あれ? 何を話しているんですか?」と自然に雑談が始まります。
エンジニアが「会社のキャリア制度を調べたんだけど、よくわからないんだよね。みんなに聞いていたんだ」と言えば、隣に座った人事部の社員が、「それは、あのページに詳しく出ていますよ」と気軽に声をかけます。
社員がリラックスして食事をしながら、すぐに情報交換ができるような環境が整えられています。
2000人以上の部下の名前を覚えた人事のトップ
僕がグーグルに在籍していた時、人事担当上級副社長(バイス・プレジデント)として、人事のトップを務めていたのが、グーグルの人事制度の原則や理念を記して日本でも話題になった『ワーク・ルールズ!』を出版したラズロ・ボック氏です。
その当時、彼には世界中に2000人以上の部下がいましたが、そのすべての顔と名前を覚えていて、顔を合わせる機会があれば、誰に対しても気軽に声をかけていました。
「ピョートル、こんにちは! 元気ですか?」
僕は、アジアパシフィックの人材育成統括部長をしていましたから、名前と顔を知っていても驚くことはありませんが、入社1年目くらいの新人社員に対しても必ず名前を呼んで、気さくに雑談をしていたのです。
「ジョンさん、今日はシドニーから来たんですよね。疲れてないですか?」
誰がどこのオフィスに勤務していて、どんな仕事をしているのか、そのすべてが頭の中に入っているようでした。
いくら人事のトップでも、世界に2000人以上もいる部下の名前をすべて記憶している人は、彼以外にはいないと思います。
「あなた」や「きみ」ではなく、きちんと名前を呼んでから雑談をすることが、どんな印象を与えて、相手がどんな気持ちになるのかを十分に知り尽くしているのです。
グーグルの経営幹部は、社員とのコミュニケーションを非常に大事に考えています。
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ピョートル・フェリクス・グジバチプロノイア・グループ代表
マネジャーとメンバーは上司と部下の関係ではない
グーグルは世界の最先端企業であり、徹底した結果主義の会社ですから、マネジャーとメンバーの関係も相当にドライなものだろうと思うかもしれませんが、実際はその真逆です。
マネジャーとメンバーは、日本企業のような上司と部下という「上下関係」にあるのではなく、プロスポーツチームのコーチと選手のような関係です。
コーチは選手がいいパフォーマンスをするためのアドバイスをしたり、サポートをすることが役目です。
マネジャーの役割も同じで、自分自身がアウトプットを出すのではなく、あくまでもメンバーのアウトプットを最大限に引き出すために、アジェンダにまつわるすべてのことを判断しています。
大人と大人のビジネスの世界ですから、マネジャーがメンバーを頭ごなしに怒鳴りつけたり、自分の考えを無理に押し付けるようなことはありません。
日常的な雑談によって、お互いの考え方を共有することで、結果を出すために同じ方向を向いて仕事をしているのです。
グーグルには、組織の状態を可視化するために「Googlegeist」というエンゲージメント(働きがい)のサーベイ(調査)が用意されています。
その中には、次のようなチェック項目があります。
「My manager treats me as a person」(私のマネジャーは、私を人として見ている)
この他にも、「私のマネジャーは、私を人として扱っている」という項目もあり、もしメンバーが「非人間的な扱い」と判断したならば、そのマネジャーはすぐにデスクをきれいに片付けて、会社を去る必要があります。
それはアウトプット(成果)を出しているマネジャーであっても、扱いは同じです。
お互いが協力して結果を出すのは当然のことですが、グーグルはメンバーの働き方や働きがいに関しても非常にシビアな会社なのです。
誰とでも気軽に「1on1」ミーティングができる文化
日本企業では、時間と場所を決めて上司と部下が「1on1」ミーティングをしていますが、グーグルには、同じチームのマネジャーとメンバーに限らず、誰とでも気軽に「1on1」をする文化が根付いています。
「Let's have a coffee」とか、「Let's have a chat」(雑談しましょう)と誘い合い、一日のどこかで30分くらいの時間を作って、社内のカフェテリアなどで雑談します。
何かを知りたい、確認したい、キャッチアップ(遅れを取り戻す)したいなど、雑談の目的は様々ですが、自分の意見や疑問、悩みを率直に伝えて、日常的にお互いの情報をアップデートしています。
日ごろの雑談を通じて、社員同士が心理的安全性を高めているから、オープンな会話ができるのです。
マネジャーとメンバーが「1on1」ミーティングをする場合、グーグルでは、その時間はマネジャーのものではなく、メンバーのものという考え方が徹底しています。
マネジャーがあれこれと質問するのではなく、その時々でメンバーが「気になっている」こと、「悩んでいる」こと、「話したい」ことをテーマにします。
基本的には、自然と仕事のアジェンダの話になりますが、成果を上げているマネジャーほど、「プライベートな相談」に乗っているという傾向があります。
それは、マネジャーとメンバーの両方が、「1on1」ミーティングの意味や意義、目的をハッキリと認識している……と考えることができます。
ピョートル・フェリクス・グジバチ『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(クロスメディア・パブリッシング)
グーグルの社員は「博士号」を持っている人が多く、その割合はNASA(アメリカ航空宇宙局)よりも高いため、企業としては世界ナンバーワンといわれています。
社員のほとんどは探究心が強く、好奇心も旺盛ですから、上司と部下の「1on1」でも、「とにかく頑張れ」とか、「気合が足りないぞ」といった根性論はまったく通用しません。
何かを議論する場合でも、必ず「そのエビデンスは?」というフレーズが飛び出すなど、合理的で客観的な会話を交わす企業カルチャーがあります。
社員は賢く、それぞれが自立した大人ですから、雑談をしていても人の噂話に終始するようなことはありません。
必要であればウワサ話をしていても問題はありませんが、それが自分のパフォーマンスの向上につながるわけではないので、話題は自然と建設的な方向に向かうのです。
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「あなたはおバカなんだよ」博士号保持者世界一の超高学歴企業グーグルで、そんな会話が頻発するワケ 人に何かを注意する時でも、イタズラ風のメッセージで伝える
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ピョートル・フェリクス・グジバチプロノイア・グループ代表
グーグルの躍進を支える原動力は「風通し」の良さ
グーグルでは、4月1日のエイプリルフールにいろいろなトラップを仕掛けたり、10月31日のハローウィンには、仮装をして一日中そのまま仕事をするなど、自由な雰囲気の中で仕事をしています。
人に何かを注意する時でも、イタズラ風のメッセージで伝えたりしています。
全員がパソコンを持ち歩いて仕事をしていますから、パソコンから離れる時は、必ず画面をロックすることが社内のルールになっています。
画面を開いたままパソコンから離れている人を発見すると、気づいた人がウェブサイトのリンクにアクセスして、相手の画面に可愛い映像付きでメッセージが届けられるようになっています。
「あなたは気づいていない」→「あまり注意していなかったんだね」→「おバカなんだよ!」
こうした風通しの良さが、グーグルの躍進を支える原動力になっているのです。
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ピョートル・フェリクス・グジバチ(Piotr Feliks Grzywacz)
プロノイア・グループ代表
TimeLeap取締役。連続起業家、投資家、経営コンサルタント、執筆者。ポーランド出身。モルガン・スタンレーを経て、グーグルでアジアパシフィックにおける人材育成と組織改革、リーダーシップ開発などの分野で活躍。2015年に独立し、未来創造企業のプロノイア・グループを設立。2016年にHRテクノロジー企業モティファイを共同創立し、2020年にエグジット。2019年に起業家教育事業のTimeLeapを共同創立。『ニューエリート』(大和書房)ほか、『0秒リーダーシップ』(すばる舎)、『PLAYWORK』(PHP研究所)など著書多数。
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