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隠岐の寺

隠岐の寺を紹介します。写真はある寺院の本堂を正面から撮ったものです。

隠岐の寺院は、本州の寺院の由来とは事情が異なります。島の中の集落ごとに、供養所、布教所として維持されている小規模式の寺院というイメージです。ですから、特定の有力者や統治者によって建立されたのではなく、地域の人々によって維持され、縁のある僧侶を招き入れるという信仰の形態をとっており、どちらかというと北海道の寺院と規模の差こそあれ、性格は似ているように思います。

この日は、入り口には施餓鬼棚が置かれ、村人が周りを囲んでいられます。

隠岐の島には曹洞宗寺院は6ヶ寺。住職常住寺院は2ヶ寺のみです。

通常の寺院管理は護持会長さんを中心に行われています。
この写真はある寺院の庫裏の玄関、入り口です。

この建物は、ある寺院の布教所と呼ばれている建物で、山の上にある本堂が、倒壊の恐れがあるために、現在はここを本堂として使用されています。

ここは、ある浄土宗寺院の境内ですが、入り口に鳥居があります。神社と寺院は混同して機能されてきた経緯があるそうです。

そんな隠岐の寺院事情ですが、信仰は篤く、布教教化に関する住職方の意識は高く、聞法への関心も高く感じられます。離島ではありますが、逆に関心を寄せ、応援する著名な宗教家、知識人も多く、法話会、禅のつどいなどが頻繁に開かれることに驚きます。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
失礼いたします。 (tenjin95)
2010-08-30 17:29:47
> 管理人様

ご報告ありがとうございます。大変に興味深く拝見しました。

> 特定の有力者や統治者によって建立されたのではなく、地域の人々によって維持され、縁のある僧侶を招き入れるという信仰の形態

これですが、『沙石集』などで採り上げる時代、まだ「大名」などの地域領主が発達していなかった頃の近畿地方では、まさにこの形態の信仰であったと聞いています。説教師や、法要の上手い人がいると、一年から数年に一度、地域のみんなで財産を出し合って、そういう人を招き、先祖供養をして貰ったそうです。当然に、常住ではありませんでした。
 
 
 
→tenjin95さん (tera)
2010-09-03 10:47:57
『沙石集』の情報、有難うございます。まさにその通りの信仰が遺っているように思います。
勉強になりました。
 
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