
算数を難しいと考える子どもが多い。
理由と手順を理解させ、練習を重ねれば
小学校の算数はそれほど難しい内容は扱っていない。
どうして、難しいと感じるのだろう?
何が、難しいと感じるのだろう?
と考えてみる。
おそらく、いくつか原因があるだろうが
その一つが、
問題を読み取る力
問題を、イメージする力が不足しているのではないかと思う。
そこで、私は算数の授業を行うにあたっては
問題の意図すること、数の関係、空間や時間などを
どうしたら子どもたちにイメージさせられるかを考えたいと思っている。
問題の提示しているイメージさえつかめれば、そこから先は子どもたち自身が進んで学んでいく。
その際、赤と青を意図的に使うようにしている。
子どもたちの筆入れの中には、赤青鉛筆が入っている。
これはとても有効なアイテムだ。
発達支援にかかわる子どもに限らず、人間は色には敏感だ。
標識だって、「赤」や「青」が多用されている。
信号だって、「赤」と「青」だ。
同じ情報の中でも、「赤」や「青」の色がついているだけで、
目立ち、
子どもたちが注目し
意識するのだ。
意識できれば、イメージが生まれる。
これを使わない手はない。
4年生で、「何倍」の学習を行った。
「何倍」は、子どもたちにとって理解しにくい考え方だ。
2倍、3倍なら分かる。
「何倍=いくつ分」なのだが、それが小数倍になったり、1より小さい値になったりすると分からない。
そこで、前時に反応を見ておく。
「明日は、何倍の勉強をします。」
「何倍って、知ってる?」
「例えば、こんな問題は分かる?」
「8は2の何倍?」
これは簡単にイメージできる。
8÷2=4だ。
その際、
「じゃあ、8(青)は、2(赤)の、4倍」
と言いながら、数直線に、赤と青を入れる。
同様に
「逆にします。4は8の何倍?」
これはむずかしい。
????????という空気が広がる。
4÷8=0.5だ。
その際、
「じゃあ、4(青)は、8(赤)の、0.5倍」
と言いながら、数直線に、赤と青を入れる。
この??????の空気を、どうやったらすっきりさせられるか。
この反応を考慮しながら、明日の構想を練る。
5年生になると、割合の学習、単位量辺りの大きさの学習が始まる。
それに、つなげる教え方がよい。
そこで、明日の授業は、数直線(複線図)を使おう、と考える。
試しに、どんな複線図になるかを書いてみる。
どこを何色にしたらいいかを考えてみる。
この場合、元にする数が一番大事なので、1を赤丸にする。
ついでに、元にする量と比べられる量の関係を文にする。
元にする量に、赤線を引く。
元にする量を探し出し、赤線を引けば、あとは子どもたちの力で解けそうだ。
どうやって、元にする量を探させるとよいだろう。
「の」に注目する。
「の」は○に似ているから、「の」のつく数に赤丸。と教えてみよう。
「0.何倍」をあつかうときは、一度数のように失敗させよう。
整数倍と同じように数を書き込むと、0→8→4と数直線に表せない。
じゅあ、4はどこに書くの?と聞けばよいだろう。
以上の流れで行こうと考えた。
実際、次の日の授業の板書と、ノート。
ほぼ予定通りに授業は流れた。
ただ、赤丸の場所を、1でなく、元にする量そのものにした。
授業後、子どもたちのノートを見てみる。
しっかり書いている。
私の指示したことは、理解しやすかったようだ。
中には、作業しながら気付いたことを付け足している子もいる。
赤と青は、色々な場面で使っている。
例えば、平行を書く際、
三角定規のどの辺をどこに合わせるかを、色を指示して理解させようとしている。
例えば、分度器で角度を測るときも、中心の点を赤
底辺を青と色分けし、青の中の「0」を探させている。
折れ線グラフの点の位置や
時刻と時間の関係など、工夫次第で見えないものが見えるようになる。
赤と赤を、授業の中にどう使うかは、結構有効な手段だと感じている。
浜松授業研究の会 第20回以降のご案内をします。 |
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が、いつの間にか、立ち消えになり田の先生に代わっていました。残念
ぜひ、その感覚の熱いうちに、語ってください!!
ところで、今回、懐かしい、あの「若者(I.Y)」が参加してくれました。合わせたかったな~!!