totoroの小道

「挑戦することで、きっといいことがある」  http://www.geocities.jp/totoroguide/ 

かがやき 学級開き

2020-04-06 22:54:43 | 4年 国語
4年生の学級が始まった。

今年も、学級の始まりは「授業」から。(そして、最後も「授業」)
学校で、大事な教育はたくさんあるように見えるが、あれもこれもやるから、おかしくなる。
シンプルに、授業で子供を育てれば良いと思う。

今年は4年生の担任となった。
国語の巻頭詩は「かがやき」 これを授業し、学級開きにしていこうと考えた。

まず、何度も音読する。
男子と、女子に別れて読み、どっちが心がこもっているとか、どっちが声がそろっているとかちょっと競争を入れて楽しく読む。
最初、新しいメンバーになりかたかった雰囲気が、笑い声とともに柔らかくなる。

T:今日の目当ては、この詩を絵にすること!!
T:最初にまず5分で絵をかいてごらん。最後にもう一度書くよ。最初と最後の絵を比べてみよう!!
S:何を描くの?
S:雲でしょ。
S:それから、湖
S:林
S:山
S:太陽
S:「ほお」って,何?
S:ほっぺのことだよ!!
S:湖って何?
S:池みたいなもの?
T:水たまりと池はどうちがう?
S:どっちも雨の水がたまる。
S:大きさ。
S:水たまりには魚はいない。
T:じゃあ、池と湖は?
S:どっちも魚がいるよ。
S:先生、湖の水はどこから来るの?
T:湖にはだいたい川が流れ込んでいるんだよ。川が水を運んでくるんだ。
T:この辺りで湖って言うと....何を知ってる?
S:浜名湖。
T:去年、遠足で行ったよね。
S:じゃあ、すごくでかいじゃん。
S:山より大きい!!

そんな会話をしながら、5ふんでめいめい、絵を描き上げた。

T:じゃあ、もう少し詳しく読んでいこうね。

S:林の上に雲がある。
S:林って何?
S:木のこと
S:木が10本ぐらい
S:もっとたくさんだよ。森ではないから、山では無いけど、たくさんの木がある。

S:輝いているって何?
S:光ってる。
T:何色?
S:白
S:赤
S:黄
S:青
この時点では、こどもたちは、まだ詩の世界にはいらずに、いつも見ている雲を想像している。
S:だって、雲って白いよ。
S:青空だから青じゃ無いの?
S:輝くだから黄色だよ。
S:白って言うより、灰色じゃ無い?
T:とりあえず、多数決で何色か決めよう。
多数決の結果、雲は「白」く輝いていることになった。


T:今日は時間がないから、先生から出すけど、こういう言葉が大事だよ。
と言いながら「も」を、チョークで囲んだ。
T:「も」は、一つじゃ無い。ほかにもあるってことだよ。覚えておいてね。
T:じゃあ、輝いているのは、何?
S:雲と、みんなのほお
T:みんなの、ほおは、何色?
先ほどの色の他に、オレンジと、ピンクという意見が出た。
この時点でも、子供たちは、子供のほっぺたの色だけを考えている。
多数決をとると、「ピンク」が圧倒的に多かった。
T:じゃあ、皆のほおをピンクにしておこうね。
S:ほとりって何?
T:じゃあ、絵を描くよ。どれか考えてごらん。
T:1)湖のすぐ近く  2)ちょっと離れたところ  3)ある程度離れたところ
S:湖に行ったら、キャンプする。
S:そしたら、水辺で遊ぶよね。
S:水の中に入っちゃう。
S:魚をとるかも、
多数決の結果、:1)湖のすぐ近くと決まった。

T:みんなって何人?
S:1人なら一人っていうし、2人ならふたりっていうから、3人以上。
S:3人だって3人っていうはずだから、5人以上
S:4人ぐらいじゃない。教科書の絵を見ると、それぐらいだよ。
S:私は、みんなで湖で見ているんだから、きっと何かの集まりだと思う。だから10人。
S:ぼくも、たとえばバスケットの合宿みたいなので湖に来ているんだと思う。20人。
S:私は、クラスの皆ぐらいだと思う。だって、それじゃないと、パット見て何人ぐらいって分かる。パット見て何人か分からないんだからクラス全員ぐらい。
S:「みんな」って、何人とかいう言葉じゃなくて、クラスの友達みんなの事だと思う。だって、みんなも、そういうときに、「みんな」って言うでしょ!
S:(全員)~あ~。そうそう!!
S:(全員)分かる分かる。
T:クラス全員ってことは、30人ぐらいだね。
T:宿泊訓練とかで、湖の近くに来てるんだね。
S:それで、朝みんなで、朝の散歩に来ているんだよ。
多数決をとると、クラス全員ぐらい(30人)となった。
そこで、湖のすぐ近くに、30人の子供を描いた。


いよいよ

山を離れた?
T:だれか、絵を描いてよ。
三通りの太陽が描かれた。
S:離れた、だから.....
S:離れただから、離れるまではくっついていた.....


T:じゃあ、どれが正しいのか、じっさいに演技でやってみよう。
T:だれか、手伝って!!
一人の女の子が出てきた。
T:じゃあ、二人の手をくっつけるよ。




二人の手の間を、ほんの少しずつ広げていく。
でも、二人の手は決して離さない。
もう離れるだろう、もう離れるだろうと思っていたのに、いつまでも手は離れない。
だんだん、子供たちは、し~んとして、真剣に手のひらに釘付けになる。









S:あ、離れた。
S:まだだ。
S:未だ繋がってる。
子供たちの目が、たたずをのんで二人のてに釘付けになる。




「あっ!!」全員が一斉に叫んだ!!
離れた!!

これが、
「あっ、」であり、「今、」なのだ。

S:長いこと見てたんだ。
S:今はなれるか、まだはなれていないかずっと見てたんだ。

T:この間、だよね。
T:どれぐらいの時間、見てたの?
S:1時間ぐらい。
S:2時間ぐらい。
S:30分ぐらい。
ちょっと、長すぎるけど、手のひらの実験は、そのぐらい長い時間をイメージさせたんだ。
S:朝日が上がりそうだったんだ。
S:湖に来たら、もうすぐ朝日があがる。
S:きっと、宿泊訓練でみんなで湖に来ていて、朝の散歩に来たんだ。
S:そうしたら、朝日が上がるから、
S:上がるところを見たいと思って、ずっと見てた。
S:長いこと、ずっと見てた。

T:じゃあ、最初の雲のことだけど...
S:色は、白じゃ無くて、赤だよ!!
T:一番最初に太陽の光が届いたのが..
S:雲
S:高い所にある。
S:その次に林。
S:それからみんなの「ほお」
S:そして、太陽だ!!


T:ところでね、輝いていたのは、みんなの「ほお」だけじゃないんだ。
T:先生はね、もっとこの『30人の子供たち」に実は輝いていたものがあると思うんだ。
T:みんなの「○○○」も輝いている。この「○○○」には、どんな言葉が入ると思う?
S:気持ち
S:心
S:命
S:絆

T:どう? 絵を完成させられそう?
S:うん、描きた~い!!

※3分間、子供たちはもう一度この詩の絵を描き直して楽しそう。

T:あのね、最初の絵と、今の絵と変わったよね。
T:どっちの絵が、この詩の絵なの?
S:二度目の絵。
T:皆で勉強するっていいでしょ?
T:一人じゃ分からなかったことも、こうして皆で話合うとよく分かる。
T:先生は、そんなクラスを作りたいんだ。
T:題して「かがやき」クラス。
T:これからの1年は、この「かがやき」を合い言葉にするよ!
T:かがやきの「か」は「なかよし」の「か」
T:かがやきの「が」は「がんばる」の「が」
T:かがやきの「や」は「やさしい」の「や」
T:かがやきの「き」は「教室」
T:仲良く 頑張る 優しい学級 4の1!! 目指しましょう!!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿