スピリチュアリズム・ブログ

東京スピリチュアリズム・ラボラトリー会員によるブログ

【「私」という超難題】(11) 「コギト」とモーリス・ブランショ

2012-08-18 00:10:24 | 高森光季>「私」という超難題
 何というタイトルでしょう!(笑い) 周知のように、フランスの哲学者デカルト(1596-1650)は、「どうやっても疑えないもの」として、「そういうことをあれこれ考えている私」を主張しました。 「cogito ergo sum(コギト・エルゴ・スム)=我思う、ゆえに我あり」 ところが、これを「思考している私が存在する」「思考しているものこそが私だ」と捉えると、あやしくなる。 真剣に何かを考え続けた . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(10) 私を豊かにする

2012-08-17 01:50:52 | 高森光季>「私」という超難題
 私を豊かにしたい――こんな思いを持ったことのある人がどのくらいいるのか、よくわかりません。 「強くなりたい」「有名になりたい」「たくさん所有したい」と思う人は多いでしょうけれども。 豊かってどういうことだよ? と言う人もいるかもしれません。それおいしいの? 一般には趣味が多彩だとか、知識が豊富だとかいう人が、豊かと見なされる人なのかもしれません。 でも、豊かさというのは、魂という見地からすると、 . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(9) 想念憑依

2012-08-16 00:18:32 | 高森光季>「私」という超難題
 「私」というと「individual =分割不可能」とか「monad =単子」というようなイメージがあって、独立・完結した一個の実体のように考えられることがありますけれども、実際はそうではない。(ちなみに、そもそもこの宇宙には他からまったく独立・完結した閉鎖系は存在し得ないでしょう。) 「私」を構成している様々な要素も、いろいろと出たり入ったりしている。いや、それどころの話ではない。時には外から . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(8) 私の中の小さな私

2012-08-15 00:30:59 | 高森光季>「私」という超難題
 私の中に、いくつもの「小さな私」がいる。こんなふうに感じている人は多いのではないでしょうか。 卑近な例で言えば、酒を飲むと、ハンドルを持つと、人格が替わるとか(笑い)、仕事をしている時と家で家族と過ごしている時と、心の持ちようが違う(当たり前ですかね)とか。 あるアメリカの心理学タイプ分析では、平常時(メイン)とストレス時(バックアップ)の人格をそれぞれ別に意識化するというやり方があります。私も . . . 本文を読む

【拾いもの】「もし生まれ変われるならまた貴方の子供に生まれたい」――継母の愛情

2012-08-14 18:52:50 | 高森光季>その他
拾いものです。ま、余計なコメントはなしで。////////////////////////////////14 :大人の名無しさん :2006/12/05(火) 02:13:22 ID:mSy5QmK0俺を生んでくれた母親は俺が2歳の頃に死んだ。後の親父の話では元々、体が丈夫な人じゃなかったらしい。俺が6歳の頃に親父が再婚して義母がやってきた。ある日、親父が「今日からこの人がお前のお母さんだ」とい . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(7) 「私」を絡め取り損なうもの

2012-08-14 00:12:49 | 高森光季>「私」という超難題
 「自由意志を持ち、主体性や創造性を発揮し、倫理や責任を担い、成長していく」というのが「私」だと書きました。 ただし、これは「私」の形容(特質の叙述)であって、「私」そのものを定義したものではありません。それはいまだに定義不能なものです。 この「私」の働きを阻害するたくさんのものがあります。笠原理論で言えば「内心の謀略」ということになるかもしれません。まあそれはちょっと置いておいて。 「欲望」とい . . . 本文を読む

【雑報?】これはクリエイティビティか?【ワロス】

2012-08-13 01:22:15 | 高森光季>その他
 変なもの見つけた。 こんなもんを見つけ出してコメントするガイジンがまた変w「相変わらず日本がわけの分からない商品を作ってるぞ・・・」海外の反応:暇は無味無臭の劇薬 ブログのコメント欄もカオスwww なんかツボって深夜なのに変な笑い声を立ててしまったorz . . . 本文を読む

【2ちゃんねるのスピリチュアリズム】その65 お盆

2012-08-13 00:49:04 | 高森選>2ちゃんねるのスピリチュアリズム
 このカテゴリ、久しぶりですw。 最後のはおまけ。盆踊りでは、踊りの輪の中に死者の姿が見えるという話はよくあります。盆踊り以外の祭りでもそういうことはあるようです。////////////////////////////////375 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/03 15:05  ここでは初書き込みです。  読んでいるとなんとなく書きたく  なったので、長文ですが。  . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(6) 笠原理論による人間の核心

2012-08-12 01:32:40 | 高森光季>「私」という超難題
 前回で心理療法家・笠原敏雄氏の「幸福否定」論を紹介しましたが、もうひとつ、笠原理論が浮き彫りにしている重大な主題があります。 それは、人間の「本心」が追求しようとしていながら、「内心」による大きな妨害が起こるものに関してです。 「幸福否定」論では、愛情の実現とか、能力の発揮とか、人(ケース)によって様々な「幸福」が想定されています。そういう課題は、それぞれなりにあるわけです。 しかし、それらのさ . . . 本文を読む

【雑報】「世界一クリエイティブな国は日本」

2012-08-11 18:28:29 | 高森光季>その他
 ちょっと面白い記事を見たので。一部抜粋。//////////////////////////////// Creative Japan 中村伊知哉:BLOGOS 「世界一クリエイティブな国は日本、クリエイティブな都市は東京。」2012年4月にAdobe社が発表した国際アンケート調査結果。5年ぶりの衝撃的なレポートでした。いい意味で。 5年ぶりというのは、2007年4月、Technorati社が発 . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(5) 笠原理論「幸福否定」について

2012-08-11 00:13:22 | 高森光季>「私」という超難題
 前回、「人間は、私は、実は途方もなく大きな宝物を持っているのに、一方で、必死になってそれを見ないようにする、否定しようとする志向も持っている」と書きました。 実はこれ、心理療法家の笠原敏雄氏が明らかにしたことです。 笠原氏は、臨死体験、スティーヴンソンの生まれ変わり研究など、超心理学・死後存続研究の翻訳者として、多くの人に知られているかもしれません。一方で、氏は長年、心理療法の現場で心身症・精神 . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(4) 「私」を否定する傾向

2012-08-10 03:35:32 | 高森光季>「私」という超難題
 こうやって私、私、と言い立てていると、まあこういう反論が返ってくるものです。 「そんなに私にとらわれるのは、固執であり、間違いのもとだよ」「私などというものは、そう大したものじゃないんじゃない?」「青臭いねえ(ニヤニヤ)」 どうも東洋思想では、あまり「個人」ということを言い立てない傾向があります。 仏教になると、「私こそ諸悪の根源」「私は実はないのにあると思うのが間違い」といったことまで言われま . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(3) 生まれ変わりとは何か――カルマの伝搬は生まれ変わりではない

2012-08-09 02:26:04 | 高森光季>「私」という超難題
 改めて、「生まれ変わりとは何だろうか」と問うてみます。 バーチさんの言では、「んなこたぁお前らにわかるわきゃない」ということになるのかもしれませんが(笑い)、わからないままにわかる範囲で。 「生まれ変わる」は動詞ですから、主語があります。そしてその主語は、私たちの関心から言えば、「私」です。私たちは、切実な問題として、「私は生まれ変わるのだろうか」という問いを持っています(持っていない人も多いで . . . 本文を読む

【おまけ】憑霊による外国語書記

2012-08-09 01:42:35 | 高森光季>その他
 憑霊によって外国語を話すという事例がどのくらいあるのか、ちょっとわかりませんが、ブラジルの非常に優秀な霊媒であるカルロス・ミラベリ(1889-1950)は、「トランス状態になると26種類の言語 ―ドイツ語、フランス語、オランダ語、4種類のイタリア方言、チェコ語、アラブ語、日本語、スペイン語、ロシア語、トルコ語、ヘブライ語、アルバニア語、いくつかのアフリカ方言、ラテン語、中国語、近代ギリシャ語、ポ . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(2) 真性異言事例における「再生」と「憑霊」(下)

2012-08-08 01:02:26 | 高森光季>「私」という超難題
 スティーヴンソンが調査した真性異言事例「シャラーダの事例」に関して、「憑霊」が強く疑われるということを前回書きました。 他の真性異言事例ではどうなのか。ここでは、日本で調査された事例に関して考察してみます。催眠療法家・稲垣勝巳氏が報告している「ラタラジューの事例」です。(詳細に関しては、同氏の『「生まれ変わり」が科学的に証明された!』(ナチュラルスピリット、2010年)や、ブログ「稲垣勝巳生まれ . . . 本文を読む