つなハピ

愛知県一宮市のNPO団体つなハピは『つながり合ってハッピーになろう』を合言葉に親子・教師・市民で楽しく活動しています!

横井庄一さん特別展示、行ってきました

2021-08-13 10:38:00 | 日記
昨日、一宮市博物館の「特別展示 横井庄一さん」を見てきました。


ギャラリーにずらっと並んだ『よこいしょういちさん』の絵本の原画。

白黒の切り絵で表現された横井さんの生涯は壮絶なものです。
シンプルな文章が内容をより鮮烈に浮き立たせています。
読んだことがあるのに、原画の迫力が心に刺さり、また涙ぐみました。

作者の亀山さん(元つなハピ会員)から、
「切り絵はやったことがないので、まずは、図書館から切り絵作家の本を大量に借りてきて、研究しました。最初のうちは、「できた!」と思って持ち上げたら、バラバラっと落ちてしまったり…。完成まで苦労しました」
…という話を聞いていたので、切り絵の繊細さにまた感動しました。


絵本の次の間には、横井庄一さんの番組が流れていました。
CBCテレビ制作
「恥ずかしながら」
2020年11月22日(25分)
横井さんと同じくグアム島で生き残った方が「誰かに捕まるしか、見つけてもらう方法はなかった。自分から出ていくなんてありえなかった」と言っていました。

横井さんたちが終戦を知っても見つからないように隠れて隠れて暮らしていた理由。
横井さんが帰国後に「恥ずかしながら…」と言葉を発した理由。

「生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず、死して罪禍の汚名を残すことなかれ」の戦陣訓。

戦時中の教育で、その戦陣訓が骨の髄まで染み込み、その考えしか持てなくなったことが、絵本やこの番組を見るとわかります。
横井さんは、日本兵であることを示す小型銃を帰国までずっと大事に持っていたそうです。


奥には実際に横井さんが作られた洋服や道具が展示されていました。

実物が語る真実は重いです。
横井さんが作り出し、使っていた生活の道具なので、リアルさが半端ないです。


横井さんが残した
「この次は
 戦なき世に生まれきて
 父母子等と
 夕餉を囲む」
を見て、また泣きました。


特別展示は、8/15までやっています。
今日をいれてあと3日。
ぜひぜひ、足を運んでほしいと思います。


8/15深夜1:25〜
「恥ずかしながら ー残留日本兵 横井庄一と妻」
CBCで放送されます。(博物館で観られる番組とタイトルは同じですが、内容は違います)
こちらもご覧ください。

中日新聞とICC

2021-08-13 10:37:00 | 日記
上映会のことが、8/10の中日新聞尾張版に掲載されました。


同じ日のICCの街ネタプラスでも取り上げてもらいました。


どんな上映会だったかをしっかり伝えてもらいました。

中日新聞さん、ICCさん、
どうもありがとうございました!

「にんげんをかえせ」上映会

2021-08-09 22:15:00 | 日記
今日、「にんげんをかえせ」の上映会が終わりました。

上映実行委員会の皆さんとつなハピ会員で会場設営をし、参加者の方々を迎えました。
つなハピ会員は、8月例会として上映会を観させてもらいました。とてもいい機会をありがとうございました。

私は前半はお手伝い、そして、7時の回で観させてもらいました。

お問い合わせの多さから、壁際も利用して定員を約80名に増加。それでも、3時と4時の回の整理券はすぐになくなるほど大盛況でした。
(整理券がなくなり、5時の回にしていただいた方、お時間を取らせてしまってすみませんでした。ありがとうございました!)


計5回の上映、約400名の方にご参加いただいたそうです。
親子で参加してくれた方もいらっしゃって、幅広い世代で関心を持ってくれたことわかりました。
カンパの額が多く(ありがとうございました!)、この活動を応援してくださっている気持ちをひしひしと感じることができました。

一宮市長も参加してくださいました。
このような市民活動の様子、市民の反応を直に感じて施策に活かしてもらえたら…と思います。

ICCさん(一宮市のケーブルテレビ)では、明日17時からの街ネタプラスで取り上げてもらえます。
(再放送は19:00〜21:00〜23:00〜)


主催の中野さんの終わりの挨拶
「小さなため息が集まって小さな声になり、小さな声が集まって大きな声になり、その大きな声が周りを動かしていく」(言葉が少し違っているかもしれません…スミマセン)
長年、活動を続けていらっしゃる中野さんの言葉はとても重く響きました。

日本が通ってきた道とその歴史で得たはずの道筋から、日本の現状はかけ離れすぎているし、戦争はないけど“平和”と言い切れないようなニュースであふれているし、映画の最後の方で写った楽しそうな子どもたちの笑顔が眩しすぎて、ぐちゃぐちゃになった感情から息が漏れました。だから尚更、私は中野さんの言葉が印象的でした。

このような上映会に足を運ぶ、周りの人と話してみるなど、まずは無関心でいないことを大事にしていきたいですね。

本日はありがとうございました!!


つなハピ10代20代の若手もお手伝い。会場での案内を書いてくれたりしました。
若い世代の参加が嬉しいですね!

「にんげんをかえせ」の文集 (新聞記事)

2021-08-08 21:05:00 | 日記
1982年の新聞記事です。
元の記事のコピー(画像)は字がつぶれて読みにくいので、文章を転載します。
子どもたちの真摯な感想に、心打たれます。

「にんげんをかえせ」は原爆記録映画をつくろうと10フィート運動を展開している「子どもたちに世界に!被爆の記録を贈る会」(松浦総三代表)がつくった16フィルム。広島、長崎の原爆記録フィルムを一人10フィートずつ買い取ろうという運動のひとつの結晶ともいえる。

この映画をみた同中の中野見夫教諭(43)は「すでに戦争とか、原爆が、自分たちとは関係ないフィクションと思っているいまの中学生にも見せたい。真実を知らせたい」と決意。核禁止署名愛知県センターを通じてフィルムを自費購入。ニ年生201人に、国語の授業で上映して見せた。

上映してみると、女優の大竹しのぶさんがナレーターとして「どうぞ終わりまで、目をそらさないでください」と断っているにもかかわらず、ボロボロになった皮膚、黒焦げになっている死体の山がスクリーンに大写しになると、下を向いたり、すすり泣く生徒が相次いだという。

SFアニメや雑誌で戦争が美化され、むしろ「戦争を面白がる」傾向にあると言われる中学生だが、ショックが大きかったのか、感想文の任意提出を求めたところ、約70人が「先生、読んで」と差し出し、この中の21人に作品を選んで文集にまとめた。

《あの「にんげんをかえせ」を見て、私はもう絶対、戦争なんかやらないようにしたいと思いました。広島の原爆のことを書いたマンガの本「はだしのゲン」を思い出しました。あの絵でさえ気持ち悪いと思った私でしたが、がんばって映画のスクリーンから目をそらしませんでした。とてもつらく、苦しいひとときでした。私は泣きたくなりました》=小島知穂子さん(12)の作品「もう二度と」

《「ピカドン」。あなたはなんだと思っていますか。僕は「悪魔の手」だと思っています。人々の幸福を一瞬の間に、うばってしまう恐ろしい核兵器です。おとなも子供も、男も女も、みんな死の灰をかぶり、熱線で身体を焼かれたこの人たちに残っているのは、遅かれ早かれおとずれる確実の死だけなのです。この映画を見る前、ぼくは原子爆弾が、とてもこわいものだと知っていました。今、映画を見て、あの短い時間のフィルムに写しだされていたものは、と考えると、身震いが止まりません。こんな恐ろしいでき事を二度と起こさないように、世界各地にある核兵器を、この地上からすべて消滅させなければいけないと思いました》=小林利明君(12)の作品「ピカドン」


「文集」父母にも大きな反響

ガリ版刷りの文集は、ニ年生全員に配られ、父母らにも読まれて反響を呼んでいるが、中野教諭は「こんな感想文を書いて来て、私のほうが感動している。真実を生徒に伝えることが、どんなに大切かを教えられたし、子供たちのヒューマンな目に打たれた」と話している。