こんにちは、Rico♪パパです。
この記事は、ヒロキさんの投稿記事を一部修正して掲載させていただいています。バイクに関してなかなか深い洞察。みなさんにも参考になると思います。では、どうぞ
深くて濃い、バイクの話
我が愛車、サーベロが、後ろのブレーキが効かなくなるというフレームの不良にみまわれて、借り物の練習用バイク(トレック)に、借り物の決戦様バイク(自分のと同じタイプのサーベロ)で今期は過ごしている。
要は今年は実に、3台のバイクに乗っているという状況なのである。
1台目、自分のサーベロ
2台目、トレック
3台目、借り物のサーベロ
1台目と3台目は、同じ種類のサーベロである事は既に書いた。しかしちょっと違うのである。明らかに借り物のサーベロの方がよく走るのだ。何でだろう、という理由を書いてみたい。
フレームが同じなのに、走りが違うのは何故なのか?パーツもいずれもデュラエース。違うのはステムとハンドルのみ。ステムが借り物の方が圧倒的に長いのだ。で、ハンドルポジションは借り物の方が高い。で、借り物のドロップバーは、フルカーボン製。
これで自分のサーベロと走りがどう違うのかというと、左足でパダルを踏んだ瞬間、右手のドロップバーに瞬時に反応が来て、右手を引くという対角線上の「しなり」が生じるのだ。逆に右足を踏み込んだ瞬間は、左手にパワーが伝わり、左手を引かなければならない。スイムでツービートキックをする人は、左の手の入水と同時に、右足をキックするという対角線上の体幹パワーを理解頂けると思うが、それと同じ物だと思って頂いて良い。
バイクのフレームサイズに関しては、軽量化を目的に、やや小さいサイズを選ぶ人が多いが、森幸春師匠に言わせれば、やや大きい方が良いという、その理由は多分、ここにあるのではないかと思う。小さいサイズだと、フレームの「しなり」が少ない分、「しなり」が対角線上のパワーを産んでくれないからではなかろうか?そして、フレームサイズというのは、フロントフォークまでではなく、ステムとハンドルバーまで含んだものをフレームサイズとして考えるべきなのだ。
そう言えば、何時だったか、N崎サイクルで、「パリ-ルーベ」のDVDを観ていた事があった。その時観た選手達のドロップハンドルが、妙に幅広いのだ。明らかに自分の肩幅より大きいハンドルを使っている。そんなハンドルでは空気抵抗が大きくて、メリットがないのではないかと思ったものだが、「対角線上のパワー」を知った今は、幅広ハンドルの意味が理解出来るような気がする。
私の書棚には今でも古い、「TJ誌」があるのだが、その中には八尾彰一の二軸理論があり、「トライアスロンバイクは空気抵抗低減の為、26インチが良い」と書いている。二軸理論に関しては私自身八尾氏のDVDを買い、「誠にもっとも」な理論として評価しているのだが、借り物のサーベロを使った今、26インチと二軸理論が相容れるのかどうか、ちょっと疑問を感じている。
こんな事を書くと、「既に26インチを買い、それに乗っている人間の立場はどうなるのか?」と言われそうだが、そういう人でも、ステムを長いのに交換するだけでだいぶ違ってくるのではないかと思う。TJ誌でも外国人選手の乗っているのに、そんなバイクがあったのを覚えている人も居られる事と思う。
要は、ハンドルポジションはより低い方が、空気抵抗が少なくて速いと単純に考えるのは間違いだという事だ。バイクのポジションはより「低く」ではなく、より「大きく」した方が、体幹のパワーを使ったペダリングが出来るのではないかと思うのだ。
そう言えば、TJ誌が廃刊になる前に、藤原裕二がバイクのサドル位置を後ろにずらしてフィーリングを確かめているといった事を書いていたのを覚えているが、考え方としては「対角線上のパワー」を高める事が狙いだろうと思っている。はつかいち宮島パワートライアスロンでは惜しくも2位で、3連勝を逃したが、皆生では又優勝を決めてくるのではないかと期待している。(まあ、はつかいちは、若いモンがもっと活躍せんといけん、と福○選手でなくてもそう思う。)
ところで藤原裕二のバイクはトライアスロン様ではなく、「タイム」という純粋ロードレーサーだ。私自身は乗った事がないが、自転車雑誌のインプレッションによると、とてもよくしなって、衝撃吸収性の良いモデルだと言う。では世にいっぱい出ているトライアスロン仕様のバイクの意義とは一体何ぞや?ということになる。バイクに関する考察は、トライアスリートにとって永遠の課題と言えよう。
再びRico♪パパです。ヒロキさんのように、投稿したい記事があればメールtsuyamatriathlonclub@mail.goo.ne.jp 、事務局への直Fax、郵送などでご連絡ください。対応させていただきます。
以上