舌打ちし去りたいくらいだが、・・・ 2015-07-31 21:25:11 | 小説 舌打ちし去りたいくらいだが、そうは温和な気性が邪魔をしてできない。幸男は仕方なく朝刊を取ってきて広げ始める。読むためではなくて、伝言板を避けるためにだった。 (つづく)
「互いに三十歳を越えても、・・・ 2015-07-30 19:40:26 | 小説 「互いに三十歳を越えても、根っから変わらない」 そう言う偉ぶる伝言板に、幸男は理恵のことで深刻な気分を捨てられるといいように思われる。例のアイドル歌手を聴く店内にも、幸男の場所がないように思われてくる。 (つづく)
「まあな」 2015-07-29 20:02:14 | 小説 「まあな」 以前は毒にも薬にもならなかった伝言板が、今日は毒だろう。毒にはなれておくのもいいかと幸男はぼんやりと思う。明日から理恵が毒になるかも知れないからだった。 (つづく)
よりによって伝言板にであうなんて。 2015-07-28 20:08:44 | 小説 よりによって伝言板にであうなんて。伝言板は高校時代のあだなだが、そう幸男は思った。黙っていても次ぎつぎしゃべるから伝言板で不運とあきらめながらいる。最も嫌な男に・・・・・・。 (つづく)
明日を思って不吉な感じを抱いた時・・・ 2015-07-27 19:49:41 | 小説 明日を思って不吉な感じを抱いた時、雄造がぐっと身をテーブルにのりだしてきて、 「久しぶり。望月が喫茶店にくるなんて珍しいんじゃないの。さてはこれ?」 と言って人さし指でバツをつくった。 (つづく)