今年の夏にtomixから165系草津・ゆけむりセットが発売されました。そこで実質4代目とも言える宮原電車区以降に発売された製品をまとめてみました。
以前の記事から撮影機材と画像編集ソフトとPCが変わってしまったため、新しい記事にしています。宮原電車区までの製品の比較は過去記事をご覧ください。
2021年発売 宮原電車区 (#98440)
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新型ライトや小型TNカプラーなど3代目までの製品から大幅なアップデートが入りました。
基本セットは167系の編成の偶数向きにクハ165が連結されています。
プロトタイプは元冷房準備車の冷房改造車(クハ165-156~190)となります。
2021年発売 宮原電車区 (#98441)
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増結セットは両端がクハ165で組成された編成となっており、奇数車は基本セットのクハ167と同じくジャンパホースを装備しています。
クハ165は偶数・奇数ともに非冷房車からの冷房改造車(クハ165-156~190、208)となります。なお今回の記事では増結セットの偶数車は省略します。
2023年発売 草津・ゆけむり (#98823)
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最新製品である草津・ゆけむりセットは新前橋電車区の車両がプロトタイプです。
ユニットサッシのサロ165はこのセットが初登場で、モハ164-0番台やクモハ165も2代目の製品以来となるため久々の登場です。
2023年発売 ファーストカーミュージアム クハ165-140 (#FM-031)
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草津・ゆけむりセットとほぼ同時に発売されました。
最近の製品は単品売りが無いため、増結や改造用に重宝している方も多いかと思います。
このクハ165‐140はクハ455-302に改造され、北陸地域で活躍した経歴があります。
ここからは車両同士の比較を行います。
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宮原電車区のクハ165は偶数向き・奇数向き共にジャンパ栓がモールドされています。3代目までもランナーパーツで再現することは可能ですが、黒色成形なので塗装する必要がありました。
元冷房準備車の屋根はベンチレータの配列が新製冷房車と同じ配置です。(+デッキ上)
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小型TNカプラーJC6347用のスカートは167系メルヘンから採用されていますが、
宮原電車区では新たに元冷房準備車用のスカートが新規で起こされています。
なぜか乗務員ステップパーツは元非冷房車は一体で元冷房準備車は別パーツです。
草津・ゆけむりセットは車体にジャンパ栓が付かない多数派の車両がプロトタイプです。
宮原電車区と比較すると、Hゴムの色が白っぽくなり実車に近づいたことが分かります。
(確か東西線向けの103系1200番代あたりから変更されたと記憶しています)
今まで烏口で塗り直していたのでありがたい変更です。
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スリットタイフォンは左右一体パーツで裏から差し込む方式になりました。このパーツは113系0番台関西仕様と同じ物です。また、テールライトリムが別パーツに戻りました。475系も国鉄色は一体成型で北陸本線・新塗装では別パーツ化しており、使い分けのルールはよく分かりません。
このスリットタイフォンはボルトの表現が大げさで全体的に扁平な感じがします。
初代や2代目の一体成型ボディ、3代目や宮原電車区のランナーパーツの方がディテールは良かったと思います。もしかしたらこの形状に近いタイフォンも存在したのかもしれませんが、ちょっと一般的ではないような気がして…
実車はこんな感じ。リニア・鉄道館のクモハ165-108のタイフォンを見てみます。
表面がドーム状に湾曲しており、左右に開閉用のヒンジがありますね。
同じくリニア・鉄道館のクハ111-1
試しにランナーパーツのタイフォンを嵌めてみました。
奥行や傾きは調整する必要がありますが、芯は決まるので交換するのもありですね。
また写真ではわかりにくいですが貫通ドアの取手表現も宮原電車区から向上しています。
テールライトのヒンジもモールドされています。これは3代目には無かった表現です。
信号炎管はオレンジ成形の物が装着済みとなりました。
この手の小さいパーツは塗装が面倒で、挿入時に剥がれたりするので地味に嬉しい変更です。
ファーストカーミュージアムは草津・ゆけむりセットと同じボディが使われています。
ただし、模型の仕様に関しては以下のような違いがありました。
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まず先頭部ですが、前面窓のワイパーの銀色が省略されています。
カプラーは展示用ということもありダミーカプラーとなっています。
165系の製品でダミーカプラーが採用されたのは地味に初めてではないでしょうか?
側面は草津・ゆけむりの車両にあるドアレールやトイレ窓の印刷が省略されています。
ただトイレの臭気抜き窓のHゴムは印刷されているので、宮原電車区と3代目の間のような微妙な仕様となっています。連結面のカプラーが無いのはファーストカーミュージアムの共通仕様です。
車番はクハ165-140が印刷済みです。
上で書いたような仕様の違いを気にしなければ編成に混ぜても良いでしょう。
下回りも草津・ゆけむりとFM-031から変更が入りました。
運転席側の戸袋窓から数えて1つ目と2つ目の窓の下にあった機器箱が無くなっています。
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その代わり、何やら別部品が取り付けできそうな穴が開いていますね。
日根野電車区の一部車両で改造されたATS-P用機器箱とかでしょうか?
この床板は453系ときわのクハ451から採用されたようです。
実車は宮原電車区までの製品の機器箱よりやや細い長い機器が付いています。
ここはハイグレード製品なので作り分けて欲しかったかな。
台車も453系から集電板がシンプルな折り曲げの形状(16の刻印)のタイプに変更されました。
スノープロウ一体の台車枠と連結面用の台車枠が作り分けされています。
従来は別パーツのスノープロウを付ける構成でしたが、不意に外れたりするのでゴム系接着剤で止めて対応していました。なおスノープロウの取付板の根本にボスが付いていますので、仮に折り取っても反対側に装着できるというありがたい仕様になっています。
ざっとですがこんな感じになります。
こうなると発売から10年以上経つ新製冷房車もそろそろリニューアルでしょうかね。
ダルマ形のスリットタイフォンは裏から差し込めないのでどうするのかな?
新製冷房車は向かって左側にジャンパ栓がつくため専用ボディでタイフォンも一体成型か従来の個別パーツに戻ったりする可能性はありそうです。
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