その5では安全側線用緊急防護装置(以下、EM)の配置を見ていきたいと思います。
まずはEMを軌道中心に配置しレールと並行に固定する標準的な設置例を見てみます。来待
EMは安全側線に侵入した列車と走行中の列車が衝突することを防ぐ装置になります。
その4でもご紹介していますので合わせてご覧いただけると幸いです。
安全側線が極端に短い場合は本線を走る車両と接触しないように軌道中心から外して設置されることもあります。直江
中にはEMが軌間外に設置されることもあります。この配置は東日本でよく見かけました。新関
軌間外に設置する場合、接触枠が確実に倒れるよう車両限界内に配置する必要があります。
冒頭でレールと並行にと書きましたが、安全側線が短く意図的にレールを本線から遠ざけている場合、車体はレールに追従しきれないため直前のレールの角度に合わせて設置されます。木下
上の写真を拡大
EMは手前のレールに合わせているため、近傍のレールに対しては斜めに配置されています。
車両基地や操車場などで2線分の安全側線を合流させる場合はEMを共有させることもあります。
この場合は2線分の車両限界が重なる範囲にEMを配置します。東仙台(信)
下の場所は軌間外でEMを共有している例。2つの線路がこれ以上近接するとEMを設置できなくなるため、上のようにどちらかの軌間内に設置することになります。岩切
下は重大事故に繋がることを避けるためEMを二重化して冗長性を持たせた例。
軌間が広い高速鉄道ならではの対処法かと思います。田町付近
ただ、これも明確な設置ルールがある訳ではないようで、下のようにEM同士を離して設置する場合もあるようです。上の安全側線とは車止めの種類や標識の有無まで異なっていますね。品川
つづく
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