ある牧師から

ハンドルネームは「司祭」です。

宗教問題22における根田祥一氏の発言の問題点

2018年06月30日 | 備忘録

根田氏は宗教問題Vol22 において以下のような発言をしている。





この発言は大いに問題がある。

まずは「ブログ記事の一部が適切でなかった」について。

この裁判は原告会社が異端カルトであるかないかが争点であった。だから、判決文が「各表現についての不正行為の成否ア、イ、ウ」としている部分が大事である。







このうちアについては10のうち8、イについては15のうち11、ウについては34のうち23が名誉毀損とされている。異端カルトに関するものは、合計すると59のうち42、実に71%が名誉毀損とされているのである。それを「一部が名誉毀損とされた」といえるだろうか?大半が名誉毀損ではないか?

次に「張氏の教会で異端的教えが語られていたこと」が認定されてという点だが、これはウソ。前に書いたように、判決文は

前記認定事実(7)のとおり、本件ノートは、Kの所有物であり、同人の自宅から両親が持ち出して被告に交付したこと、本件ノートには、 日時場所として「2002年」「東京ソフイア教会」の記載、「キリストの来臨」について「イエスキリストではなく、来臨のキリスト」などの記載があり、これは正統派のキリスト教の教義から外れる内容であること、Kは、平成14年当時、東京ソフィア教会の信者であったことが認められ、 これらの事実を踏まえると、正統派ではない「キリストの来臨」に関する講義が平成14年当時、東京ソフイア教会において行われていた可能性がある。
しかし、張在亨が来臨のキリストであることが明示的に記載された部分はなく、本件ノートが東京ソフイア教会の信者であつたKによって記載されたものであつたとしても、直ちに、張在亨が来臨のキリストである旨の教義が東京ソフイア教会、ひいては原告会社において教え込まれていたとは認められず、他にこれを裏付ける客観的な証拠はない。

である。「張在亨が来臨のキリストである旨の教義が東京ソフイア教会、ひいては原告会社において教え込まれていたとは認められず」なのである。

統一協会所属に関しては、外郭団体で働いていたことは認められているとしても、統一協会信者であったことは認められていない。

「CTを含む多数の関連団体が、張氏の影響下にあった」は、判決文のどこをどう読んでも書いていない。仮に影響下にあったとしても何ら問題ないが、そんなことは判決文では認められていない。強いて言えば、張氏がオリヴェット大学の総長であったことが認められているくらいである。何か問題なのか?

根田祥一氏の発言にはかなり問題があると言わざるを得ない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« かまくら亭@前橋市 | トップ | 長崎と天草地方の潜伏キリシ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

備忘録」カテゴリの最新記事