今回のコラムでは、ヨハネによる福音書18章28節~19章42節について、以下のような集中構造分析を行いそれをもとに執筆しています。
A ユダヤ人の習慣 18章28節 「汚れないで過越(すぎこし)の食事をするためである」(28節)
B ピラトとの交渉 18章29~31節 「ユダヤ人たちは、『私たちには、人を死刑にする権限がありません』と言った」(31節)
C 言われていた言葉の実現 18章32節 「それは、ご自分がどのような死を遂げることになるのかを示して語られた、イエスの言葉が実現するためであった」(32節)
D ご自身の御国と真理 18章33~38節a 「私の国は、この世のものではない」(36節)、「しかし実際、私の国はこの世のものではない」(同)、「ピラトは言った。『真理とは何か』」(38節)
E 引き取り 18章38節b~40節 「『あのユダヤ人の王を釈放してほしいか。』 すると、彼らは叫んで、『その男ではない。バラバだ』と言った」(39~40節)
F 服 19章1~5節 「紫の衣をまとわせ」(2節)、「紫の服を着て、出て来られた」(5節)
G ピラトの行為 19章6節~14節a 「そこで、ピラトは言った。『私に答えないのか。お前を釈放する権限も、十字架につける権限も、この私にあることを知らないのか』」(10節)、「ピラトは、これらの言葉を聞くと、イエスを外に連れ出し、ヘブライ語でガバタ、すなわち『敷石』という場所で、裁判の席に着かせた」(13節)
H ユダヤ人の王 19章14節b~15節 「ピラトはユダヤ人たちに、『見よ、あなたがたの王だ』と言うと」(14節)、「あなたがたの王を私が十字架につけるのか」(15節)
I 十字架につける 19章16節 「十字架につけるために、イエスを人々に引き渡した」(16節)
X 中核 自ら十字架を背負う 19章17節 「イエスは自ら十字架を背負い、いわゆる『されこうべの場所』、すなわちヘブライ語でゴルゴタという所へ向かわれた」(17節)
I´ 十字架につける 19章18節 「そこで、彼らはイエスを十字架につけた」(18節)
H´ ユダヤ人の王 19章19~20節 「ピラトは罪状書きも書いて、十字架の上に掛けた。それには、『ナザレのイエス、ユダヤ人の王』と書いてあった」(19節)
G´ ピラトの行為 19章21~22節 「ピラトは、『私が書いたものは、書いたままにしておけ』と答えた」(22節)
F´ 服 19章23~24節 「兵士たちはイエスを十字架につけてから、その服を取り、四つに分け、各自に一つずつ渡るようにした」(23節)、「それは、『彼らは私の服を分け合い、衣をめぐってくじを引いた』という聖書の言葉が実現するためであった」(24節)
E´ 引き取り 19章25~27節 「その時から、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った」(27節)
D´ ご自身の御国と真理 19章28~35節 「イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、『渇く』と言われた」(28節)、「イエスは、この酢を受けると、『成し遂げられた』と言い、頭を垂れて息を引き取られた」(30節)、「すると、すぐ血と水とが流れ出た。それを目撃した者が証ししており、その証しは真実(真理と同義)である」(35節)
C´ 言われていた言葉の実現 19章36~37節 「これらのことが起こったのは、『その骨は砕かれない』という聖書の言葉が実現するためであった」(36節)
B´ ピラトとの交渉 19章38節 「アリマタヤ出身のヨセフが、イエスの遺体を取り降ろしたいと、ピラトに願い出た」(38節)
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