本盤のプロデューサーはなんと後に著名なジャズ・プロデューサーとなるCreed Taylorである。Impulse!やCTIなどのレーベルも設立し、ジャズ音楽史に残る名盤を多数制作した。レーベルはABC-Paramount、親会社名はAmerican Broadcasting-Paramount Theatersといって、グループ内にジャズ系のImpulse!やクラシック系のWestminsterといった傍系レーベルがあった。
ロイ・スメックは1900年生まれ、本盤のタイトルにもあるように"弦楽器の魔術師"=Wizard Of The Stringsと称されウクレレ、バンジョー、ラップスチールギター各種の弦楽器を見事に弾きこなした名手だが、その演奏には多分に曲芸的な要素が含まれており、世代的にみてもボードビリアン出身の大衆演芸人といってよいだろう。1926年にはWarner Bros./Vitaphoneが制作した最も初期のトーキー映画(無声映画の時代に新たに登場した、音声が同期した映画)に出演したのを皮切りに映画界に進出。多くの関連映像をyoutubeで見ることができる。
またVita-Uke という独自形状を持ったウクレレを発明し、自身の名前を冠して廉価楽器ブランドのHarmony Companyから発売するなど、アメリカ本土におけるウクレレ普及の上でも大きな功績があった(このサイドビジネスは成功したようでウクレレの他にもギター、バンジョー、スチールギターなども次々発売になった)。そうなると楽器の次は教則本だ、という事でこちらも続々と発売され良い商売になったようである。
実は公演旅行で日本にも来ているようだが詳しい情報が見つからず、時代的に各地の米軍基地を巡る慰問公演であった可能性もありそうだ。音盤のほうはキャリアの大半が78回転のSP盤時代だが、1994年迄長生きをされたので戦後の吹き込みも多く、中でもウクレレを中心に作られた音盤(LP)は本作を含め二作あり、どちらも『ジャカソロ』(=コード・ソロ)奏法によるウクレレ音盤としては金字塔と目されるものだ。とりわけ本盤は後にCD化され、本作に収録の楽曲はここで聴ける演奏を元にしたコピー譜(ウクレレ譜面)の存在などもあり、人気・知名度が高い。
演奏される楽曲としてはハワイアンではなく、アメリカ本土のスヰング音楽(初期のジャズソングなど)である。
A1 Twelfth Street Rag
A2 Music Box Waltz
A3 Bye, Bye Blues
A4 Melody in F
A5 I Ain't Got Nobody
A6 Ain't She Sweet
ロイ・スメックは1900年生まれ、本盤のタイトルにもあるように"弦楽器の魔術師"=Wizard Of The Stringsと称されウクレレ、バンジョー、ラップスチールギター各種の弦楽器を見事に弾きこなした名手だが、その演奏には多分に曲芸的な要素が含まれており、世代的にみてもボードビリアン出身の大衆演芸人といってよいだろう。1926年にはWarner Bros./Vitaphoneが制作した最も初期のトーキー映画(無声映画の時代に新たに登場した、音声が同期した映画)に出演したのを皮切りに映画界に進出。多くの関連映像をyoutubeで見ることができる。
またVita-Uke という独自形状を持ったウクレレを発明し、自身の名前を冠して廉価楽器ブランドのHarmony Companyから発売するなど、アメリカ本土におけるウクレレ普及の上でも大きな功績があった(このサイドビジネスは成功したようでウクレレの他にもギター、バンジョー、スチールギターなども次々発売になった)。そうなると楽器の次は教則本だ、という事でこちらも続々と発売され良い商売になったようである。
実は公演旅行で日本にも来ているようだが詳しい情報が見つからず、時代的に各地の米軍基地を巡る慰問公演であった可能性もありそうだ。音盤のほうはキャリアの大半が78回転のSP盤時代だが、1994年迄長生きをされたので戦後の吹き込みも多く、中でもウクレレを中心に作られた音盤(LP)は本作を含め二作あり、どちらも『ジャカソロ』(=コード・ソロ)奏法によるウクレレ音盤としては金字塔と目されるものだ。とりわけ本盤は後にCD化され、本作に収録の楽曲はここで聴ける演奏を元にしたコピー譜(ウクレレ譜面)の存在などもあり、人気・知名度が高い。
演奏される楽曲としてはハワイアンではなく、アメリカ本土のスヰング音楽(初期のジャズソングなど)である。
A1 Twelfth Street Rag
A2 Music Box Waltz
A3 Bye, Bye Blues
A4 Melody in F
A5 I Ain't Got Nobody
A6 Ain't She Sweet
B1 Uke Said It
B2 Humoresque
B3 Waltz Of Yesteryear
B4 Five Foot Two
B5 Sweet Georgia Brown
B6 Honolulu Shuffle
Ukulele, Guitar, Liner Notes – Roy Smeck
Guitar – Al Casamenti, George Barnes, Joe Puma, Tony Mottola
Bass – Milt Hinton
Drums – Osie Johnson
伴奏陣も実に豪華だ。サイドギターにクレジットされる4人のギタリストはいずれも自己名義で多くの吹き込みがある著名ジャズ・ギタリストによるスタジオお仕事。ベースとドラムの二人はピアノのHank Jones、ギターのBarry Galbraithと共に"The Rhythm Section"とか"The New York Rhythm Section"と呼ばれ、その洗練されたサウンドから50年代ニューヨークにおける録音、放送、ナイトクラブから引っ張りだこのグループとして活躍した超一流の仕事人である。
B2 Humoresque
B3 Waltz Of Yesteryear
B4 Five Foot Two
B5 Sweet Georgia Brown
B6 Honolulu Shuffle
Ukulele, Guitar, Liner Notes – Roy Smeck
Guitar – Al Casamenti, George Barnes, Joe Puma, Tony Mottola
Bass – Milt Hinton
Drums – Osie Johnson
伴奏陣も実に豪華だ。サイドギターにクレジットされる4人のギタリストはいずれも自己名義で多くの吹き込みがある著名ジャズ・ギタリストによるスタジオお仕事。ベースとドラムの二人はピアノのHank Jones、ギターのBarry Galbraithと共に"The Rhythm Section"とか"The New York Rhythm Section"と呼ばれ、その洗練されたサウンドから50年代ニューヨークにおける録音、放送、ナイトクラブから引っ張りだこのグループとして活躍した超一流の仕事人である。