ウクレレとSwing(スヰング)音盤

Heart Of The Ukulele (1962) / Eddie Kamae

1962年、Sounds Of Hawaiiスタジオにて録音。レーベルはMahalo Records、プロデュースはBill Murata。

1 Come Back To Sorrento    
2 Star Eyes
3 Granada
4 Tropical
5 Under Paris Skies
6 Around The World
7 Akaka Falls
8 Ka Ua Loku
9 Kamehameha Waltz
10 Sweet Someone
11 Pa Au Au Waltz
12  Aloha Oe

本盤の主役は言わずと知れたハワイ音楽の巨匠エディ・カマエである。70年代にギャビー・パヒヌイ らと共にグループ『サンズ・オブ・ハワイ』を結成し、ハワイ音楽の復興を主導した。その巨匠が60年代に録音した貴重なウクレレのインスト・レコードが本作。のちにCD化された。(Mahalo recordsのカタログには23本のマスター・テープが残され、うち10作がCD化されたらしい。)

一般的にはエディ・カマエ「唯一の」、ウクレレのインスト・レコードと言われそうだが、実はこの2年前に日本のビクターで「南海のウクレレ・ムード (1960) / エディー・カマエ」という吹き込みがある。こちらの音源も『Ukulele Masters in Japan 1960-1964 』というCD(ビクター)で聴くことができる。

エディ・カマエが果たしたハワイ音楽の歴史における功績は計り知れないが、ウクレレ音楽史においては少年時代のオータサンの才能をいち早く見抜き、支援した事も特筆すべきだろう。前述の日本吹き込みでも、自身の録音の際に「自分よりもっと上手くて若い日系人がいる」といって紹介し、その後の日本における吹き込みデビューに繋がった。オータサンの演奏には、特にトレモロ奏法やコード・ストラミングにおいてエディ・カマエから直接受けた影響が感じられる。

本作の内容は、奏者不明のウッドベースとパーカッションがスインギーなバックをつける程度で、エディ氏の奏でるウクレレを中心にアレンジされている。飾り気のない素朴なサウンドだが内容は素晴らしく、7.などでは録音中の息遣いまで音盤にしっかりと捉えられている。



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