"弦楽器の魔術師"と称されたボードビル出身のウクレレ大衆芸人、ロイ・スメックが戦後に吹き込んだウクレレをメインにフィーチャーした二枚のLPアルバムのうちのこちらが二作目。こちらも『ジャカソロ』(=コード・ソロ)奏法によるウクレレ音盤の代表的な作品と目されるものだ。どちらも共通して裏ジャケットに楽曲ごとに演奏のキー(調)がいちいち書き添えてあるのは、ウクレレでレコードにあわせて演奏することを想定した本人の意図によるものだったろう。
タイトルのRoy Smeck And His Magic UkeにあるUke(発音は「ユーク」)、というのは言うまでもなくウクレレの意味で、すなわち弦楽器の魔術師と彼の「魔法のウクレレ」といった所だろう。楽曲は前作と同様、やはり初期のジャズソングなどのスヰング音楽だが、本作ではそこにアコーディオンが加わったことで洒落たヨーロッパの香りも加わっている(彼の音盤にはクレジットの名前から推測していつもイタリア系移民が加わっていたようだ)。
レーベルのKapp Recordsはニューヨークに1953年設立されたレコード会社で、オーナーのDave KappはDecca Recordsを設立したJack Kappの兄弟。魔術師ロイ・スメックは吹き込み時点で60代半ばに至っていたはずだが演奏はまだまだ衰える事なく本作でも冴えており、60年代中期の吹き込みである事から、ステレオ盤になり音質も従来より向上している。プロデュースはHy Grill、編曲はサイドギターも担当しているTony Gottuso。
A1 Tiger Rag
A2 Bye Bye Blackbird
A3 The World Is Waiting For The Sunrise
A4 Lady Be Good
A5 Magic Ukulele Waltz
A6 The Charleston
B1 Some Of These Days
B2 The Sheik Of Araby
B3 Drifting And Dreaming
B4 Limehouse Blues
B5 My Little Grass Shack
B6 Rockin' The Uke
Guitars - Tony Guttso, Bucky Pizzarelli
Bass - Sam Bruno
Accordion and Organ - Bob Creash
Percussion - Marty Grupp
伴奏メンバーで目を引くのはスイング・スタイルで人気のギタリストBucky Pizzarelliの参加だろう(2020年コロナ感染により故人に。ギタリスト/歌手として活躍するJohn Pizzarelliはご子息)。B4などで聴けるゴキゲンなリズムギターなどはBucky氏の演奏に違いない。アコーディオンとオルガンを担当するBob Creashも自身のクインテットで数枚のアルバムがある。
レーベルのKapp Recordsはニューヨークに1953年設立されたレコード会社で、オーナーのDave KappはDecca Recordsを設立したJack Kappの兄弟。魔術師ロイ・スメックは吹き込み時点で60代半ばに至っていたはずだが演奏はまだまだ衰える事なく本作でも冴えており、60年代中期の吹き込みである事から、ステレオ盤になり音質も従来より向上している。プロデュースはHy Grill、編曲はサイドギターも担当しているTony Gottuso。
A1 Tiger Rag
A2 Bye Bye Blackbird
A3 The World Is Waiting For The Sunrise
A4 Lady Be Good
A5 Magic Ukulele Waltz
A6 The Charleston
B1 Some Of These Days
B2 The Sheik Of Araby
B3 Drifting And Dreaming
B4 Limehouse Blues
B5 My Little Grass Shack
B6 Rockin' The Uke
Guitars - Tony Guttso, Bucky Pizzarelli
Bass - Sam Bruno
Accordion and Organ - Bob Creash
Percussion - Marty Grupp
伴奏メンバーで目を引くのはスイング・スタイルで人気のギタリストBucky Pizzarelliの参加だろう(2020年コロナ感染により故人に。ギタリスト/歌手として活躍するJohn Pizzarelliはご子息)。B4などで聴けるゴキゲンなリズムギターなどはBucky氏の演奏に違いない。アコーディオンとオルガンを担当するBob Creashも自身のクインテットで数枚のアルバムがある。