ウクレレとSwing(スヰング)音盤

The Finer Things - The Songs of Herb Ohta And Jim Beloff (2004) / Herb Ohta & Jim Beloff


オータサンの作曲家としての面にスポットを当てた、ビクターからの二部作「Rainforest(2003)」と「Cool Touch(2004)」の日本でのリリースを受け、そこでは充分に表現されていなかった本来の「歌もの」としてのオータサン作曲、Jim Beloff作詞の楽曲群を、全曲ボーカル入りで再演したアメリカ制作(Flea Market Music)による好企画アルバム。こんな良い曲だったのか、と印象が変わるものも多く、目から鱗が落ちる。

演奏者としてオータサン自身が今回クレジットされるのは4曲(1,5,9,14)のみで、歌って弾けるジャズ・ベーシスト=ブルース・ハマダと相棒を組んでの参加。他にライル・リッツがJim Beloffと相棒を組んでの参加も2曲(2,11)あるが、基本的にJim Beloff人脈が演じる自主制作盤。

1 Rainforest Waltz (by Herb Ohta & Bruce Hamada)
2 Blues On A Ukulele (by Lyle Ritz & Jim Beloff)
3 A Spy In Love (by Johnny Coppola)
4 Follow Love (by Yevette Stewart)
5 The Finer Things (by Bruce Hamada & Herb Ohta)
6 The French Café (by Jim Beloff & Rick Cunha)
7 Soup Du Jour (by Liz Beloff)
8 April Snow (by Lee Lessack)
9 Samba Bay (by Bruce Hamada & Herb Ohta)
10 All Of The Above (by Fred Sokolow)
11 At The Magic Laundromat (by Lyle Ritz & William H. Macy)
12 The Hawaiian Turnaround (by Rosemary Butler & Rick Cunha)
13 Driftwood (by Yevette Stewart)
14 Lazy Day (by Bruce Hamada & Herb Ohta)
15 Closer To The Light (by Liz Beloff & Jim Beloff)
16 Hollywood Ending (by Jim Beloff)

本作で作曲家としてのオータサンにスポットを当てる好企画プロジェクトもひとまず完結。後にご子息のハーブ・オータ・ジュニアとの二回目の共作盤「Ukulele Legacy (2012)」でオータサン自作曲をまとめたアルバムが改めて制作された。

(追記)のちにJim Beloff氏の著書『Uketopia!』を読んではじめて知った事だが、彼はウクレレ業界で起業する以前の若き日にNYの演劇業界で作詞家として活動していたキャリアがあり、(その道で身を立てるまでには至らなかったものの)作詞に関して素人ではない、という事が分かったのでここに追記しておく。そのような経緯があっての本作とわかって腑に落ちた次第。



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