楽善な日々

新社会人となった楽と、大学生善、おとん、そしておかんの日々を綴ります。新しい街に引っ越して、新しいスタートを切りました。

いつでも背水の陣

2019年07月07日 | 2019年日記
善の定期テストはいつでも背水の陣。
水際に追いつめられるまで、敵と向き合おうとしないのだから。
スマホ片手に、イヤホンして、後ろの敵に気づくことなくのんびり歩く善。
そして、ふと我に返ると、
目の前は海、背後には敵。
毎度毎度、水際の男。

只今お隣の部屋で、水際の善がいやいやながら、敵と向き合っている。
このままでいくと世界史まで手が回らないと思うのだが、どうしたものか。
明日はテスト二日目。

まだ記憶に新しい受験の頃が思い出される。
受験でものんびりしているうちに水際に来てしまった善。
最初の志望校に受かる自信がなくなり、
志願変更しようかどうしようか、と悩み始めた。
当日、ぎりぎりまで悩んで、やはり志願変更しようと学校に向かったら、
なんと受験票を忘れた善。
おかんの所に、善と志願変更に向かったおとんから電話がかかってきて、
「受験票を探して!志願変更に間に合わない!見つかったら走って!」
えー!!!なんてこった!
どうにか見つけて、駅まで走る。
向こうからおとんも走ってきた。
リレー日本代表のように、おとんにバトン、ではなく受験票を渡す。
おとんが走る。
そして・・・・・・・

間に合わず。

仕方なく最初の志望校を受けることとなった善。
どういうわけか受かった。
背水の陣となり、覚悟を決めた善が面接で、
「なぜフクロウの首は270度回るのか」
を熱く語ったことがよかったのか。

隣の部屋で戦う善の背中は広く、
いったいいつこんなに大きくなったんだろう。
頼りなさは赤ちゃんのころと何も変わらないけど、
身体はがっしり大きくなっちゃって。

隣の部屋をのぞいてみると、
水際の男は、戦ってさえいなかった。
頭を小突いてきた。
          おかん