目の前の和室に布団を広げ
パンツ一丁で寝転んでいるのは、善。
本日、部活をさぼっております。
腰も心配だし、今日一日休ませるか、と私もいい加減善に甘い。
相変わらず、食っちゃ寝、食っちゃ寝しております。
パンツ一丁で。
ときどきオナラをぷっとしつつ。
堕落を極めております。
彼を動かさなくては!!!
という使命感にさいなまれ、部活合宿の用意でもしようよ、と誘ってみた。
「おかんお風呂方面の小物用意するから、善は他の担当ね!」
洗面所に腰を据えて、歯ブラシシャンプー洗顔料など細かいものを探し出す。
やれやれ何とか見つかった。
そして、居間に戻ってきて、びっくり。
動いているのは私だけではないか!
さっきと全く同じ姿勢で、YouTubeに見入っている。
善のまわりの時だけが止まっているのか。
「もう手伝ってあげません!!!」
「あとは一人でおやりなさい!!!」
と、すごんでも、効き目はない様子。
でれでれでれ~。
おとんが、仕事で交流した地元の野球部員のみなさんの写真を送ってきた。
みんな厳しい練習をしているからか、
表情がきりりとして恰好よい。
みなさんイケメン!
うちのイケメンはどうかしら?
どれどれ?
顔の表情まで・・・でれでれでれ~。
しまりが全くありません。
デレメン。
でれでれ大魔王は放っておいて、
おかんは昨日のノルマの続きを頑張らなくては。
あと半分残っていたんだっけ!
パソコンに向かうも、目の前のでれでれ大魔王が視界に入ってくる。
ああ。
そのうちまた、彼を動かさなくては!!
という使命感にさいなまれそうだ。
座る向き、変えようかな。
おかん