ウェネトさまの館

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「ハマスホイとデンマーク絵画」(東京都美術館)

2020年02月08日 18時40分15秒 | 展覧会・美術関連

数日前の話になりまするが、東京都美術館「ハマスホイとデンマーク絵画」を観たのでございます。
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_hammershoi.html


 

お供のEは、2008年に国立西洋美術館「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展で初めてハンマースホイを観て衝撃を受け、その年の「E的ツボな展覧会ベスト10」にも入れたのじゃった。

ゆえに“ハマスホイ”表記は少々違和感はありまするが、こちらのほうがデンマーク語の発音に近いんだそうな。
今後、他の美術館でもこの表記になるのか気になるところじゃが、ブログはお題通り“ハマスホイ”と書きまする。

本展では、展示作品86点のうちハマスホイ作品37点。2008年の時よりちと少ないかの?
デンマーク絵画も、やはり国立西洋美術館で2017年に観た「スケーエン:デンマークの芸術家村」が、漁村の日常をリアルに描いていて観応えあったゆえ、楽しみだったのじゃ。
スケーエンも、本展では“スケーイン”になっておるのぅ。

構成は以下の4章。お気に入りや気になった作品もリスト順に挙げまする。

【1:日常礼賛 - デンマーク絵画の黄金期】

・マーティーヌス・ラアビュー《外科医クレスチャン・フェンガとその家族》1829 油彩/カンヴァス
外科医と妻と娘の他、オウムとわんこも家族として描かれておるのが微笑ましい。

・ダンクヴァト・ドライア《ブランスー島のドルメン》1842–43 油彩/カンヴァス
柔らかく光る広い空、手前には緻密な草花、遠くに穏やかな海も見える空間に、存在感あるドルメン(巨石記念物)。

【2:スケーイン派と北欧の光】

・ミケール・アンガ《ボートを漕ぎ出す漁師たち》1881 油彩/カンヴァス
2017年に西美で観た時は、“ミカエル・アンカー”の表記じゃったのぅ。
特にお気に入りという訳ではないのじゃが(失礼)、海難救助の為に荒れた海へボートを出そうとする漁師たちと浜辺で見守る人々が、臨場感ありありなのじゃ。

【3:19世紀末のデンマーク絵画 - 国際化と室内画の隆盛】

・ヨハン・ローゼ《夜の波止場、ホールン》1893 油彩/カンヴァス
波止場や帆を張った2艘のボート、その影が画面の3/4程を占める水面に映り、抒情的。
他のデンマーク絵画とはちと雰囲気異なり、何となく川瀬巴水の版画を思い出してしもうた。

・ユーリウス・ポウルスン《夕暮れ》1893 油彩/カンヴァス
デンマーク絵画で一番のお気に入り!ハマスホイの章に辿り着く前に、これだけで満足したと言うても過言ではない
絵が本当に発光しておるような地平線の夕焼けとグラデーション、手前には逆光の2本の木。
それをフロストガラスか何かを通して見ているような不思議な感覚。
この独特な美しさは実際に観ねば全くわからぬゆえ、再訪決定でございます。

・ヴィゴ・ヨハンスン《きよしこの夜》1891 油彩/カンヴァス
暗い室内、天井まで届く大きなツリーにたくさんの蝋燭が灯り、ツリーを囲んで子供達や女性が手を繋ぎ輪になって回る楽しげな情景。
蝋燭による光と影も素敵なれど、火事にならぬか本気で心配じゃ。

・カール・ホルスーウ《読書する少女のいる室内》1903 油彩/カンヴァス
・カール・ホルスーウ《室内》不詳 油彩/カンヴァス
人物のおる室内とおらぬ室内、どちらも室内の描写が魅力的。

【4:ヴィルヘルム・ハマスホイ - 首都の静寂の中で】
(この章はハマスホイの作品のみゆえ、作家名は省略いたしまする)

《ルーヴル美術館の古代ギリシャのレリーフ》1891 油彩/カンヴァス
古代ギリシャのレリーフの模写で、本当に浮き上がって見えるのじゃが、やはりハマスホイ独特の雰囲気。

《室内》1898 油彩/カンヴァス
手前に白いクロスが掛かっただけのテーブル、奥の壁には楕円形の鏡とライティングビューローというシンプルな部屋に、右側のカーテンから柔らかい光。
テーブルの向こうに、黒いドレスの女性が後ろ向きで佇む、たいそう静かな世界。 

《背を向けた若い女性のいる室内》1903–04 油彩/カンヴァス
会場外のパネル(写真撮影可)のお写真。


 

黒いドレスを着て、錫のトレイを持つ女性の後ろ姿が何とも美しく、光と影と空気感にも惹かれまする。 

この作品に描かれている、ハマスホイが所有していたロイヤルコペンハーゲンのパンチボウルと錫のトレイの実物が、作品のすぐ左手に展示されており、絵から抜け出たようで驚きじゃ。

パンチボウルは、割れた蓋の破片を鎹で繋ぎ止めてあり、お直しがヘタだったのか(失礼)蓋がぴったり嵌まっておらぬのじゃが、ハマスホイはそれも忠実に描いておるぞよ。
パネルのパンチボウル部分のアップじゃ。


 

《イーダ・ハマスホイの肖像》1907 油彩/カンヴァス
お気に入りではないのじゃが(失礼)、ゾンビの如き緑の顔色と目の下のクマと額の血管にギョッとした作品。
これは38歳の妻イーダが、手術を受けて病を乗り越えた姿なのだそうな。

《室内─開いた扉、ストランゲーゼ 30番地》1905 油彩/カンヴァス
開け放たれた3つの白い扉、家具はひとつもなくガランとして引っ越し直後の部屋のようじゃが、ひょっとして3つめの扉の奥に何かが・・・キャ~・・・と想像したり(こらこら)

《室内、蝋燭の明かり》1909 油彩/カンヴァス
秘密基地のような楕円の暗い部屋で、2本の蝋燭だけが光を放っておりまする。

《ピアノを弾く妻イーダのいる室内》1910 油彩/カンヴァス
国立西洋美術館所蔵で、常設展でも観ている作品。
白い扉の向こうの部屋で、こちらに背を向けてピアノを弾く妻。何を弾いておるのかのぅ。

《カード・テーブルと鉢植えのある室内、ブレズゲーゼ 25番地》1910–11 油彩/カンヴァス
左側の窓から入る光が壁にも映り、鉢植えの花やランプなども置かれ、静かなれど温かみある印象。
人物のいない室内だけの作品では、これが一番好きやも。

ショップでは、グレーを基調にしたオシャレグッズが色々ございました。
気になったデンマークチョコレートケーキが甘さ控え目なオーラを発しておったゆえ、ポストカードのみ購入したのじゃが、ポウルスン《夕暮れ》のポストカードがないのは何故じゃ~(涙)

出口の写真撮影可のパネル。この作品、ドアノブがないのが気になりまする。


 

観応えある内容で、平日昼間の会場は空いており、じっくり堪能できたぞよ。
お供のEは、2008年にハマスホイを観た時とはまた印象が変わったそうな。
Eも12歳ほど年をとったわけじゃからのぅ(ばき)

会期は3月26日まで。ご興味ある方はお早めにの。

そして、巣鴨でスイーツのハシゴでございます。
まずは、先月行ったらお休みで泣いたパティスリーヨシノリアサミへお礼参りじゃ~(ちょっと違うw)


 

ケーキやアイスクリームも気になりまするが、


 

いちごとピスタチオのパフェ所望じゃ~。


 

花びらの如きルビーチョコとイチゴが美しいのぅ。
その下には、いちごのソルベやピスタチオのアイスやサブレ。
小皿の小菓子は、お味見で出して下さったムラングじゃ。

フレンチパウンドハウスにもまいるぞよ。


 

最初にケーキを選んでからティールームに入るのじゃ。
ここのショートケーキは日本一という噂なのに、今回も違うケーキを選んでしもうた。エヘ


 

落ち着くティールーム。奥の窓際のお席へ。


 

ブロンディールをお願いいたしまする~。


 

ブロンドチョコのムースの中に、プラリネクリームとガナッシュとアーモンドキャラメル、底はアーモンドビスキュイじゃ。

ドリンクは前回と同じ、3段階の濃さから選べるコーヒーの「濃いめ」をば。
深煎りで酸味がなく、好みなお味なのじゃ。

フレンチパウンドハウス近くのスーパーに入ったら、まだガーナチョコの結弦くんクリアファイルがあったので、連れ帰ったぞよ。
チョコは毎日食べるからの。


 

更に別のスーパーで、こちらの結弦くんもゲット♪


 

そして!昨日の四大陸選手権、男子SPの事を書かずにはいられませぬ。
プログラムを「バラード第1番」に変更した結弦くんは、衣装も淡いブルーグリーンにマイナーチェンジ。
心臓バクバク手に汗握って6分間練習を見守ったのじゃが、演技が始まるとあまりに素晴らしさに号泣。
こんな結弦くんが見たかったのじゃ。今まで見た「バラ1」の中で一番感動したぞよ~!

その得点は、SP世界歴代最高の111.82点!なれど、あの非の打ち所ない神演技は、115点は出てもよいはずじゃ。
ジャッジは出し惜しみせず、きちんと評価なさりませぃ~(こらこら)

明日は予定を空けておるゆえ、11:30からの男子FSと17:30からのエキシビションはライストで見る所存。
結弦くん優勝して、スーパースラム達成しますようにーーー!!!

SP世界最高得点の記念に、YouTube動画を貼っておきまする。

★追記

神演技SP、結弦くんご本人による解説の神動画を見つけたゆえ、こちらも貼っておきまする♪