本場モスクワのプーシキン美術館へは2010年に行ったはずなのにあまり覚えていない。超スピードの見学だった。そこでゆっくり観たい…と言っても数は少ないがそれでも66点もの、特に日本人好みのものを集めたらしいフランス絵画展が横浜美術館で開催されている。プーシン美術館の所蔵品は歴代の皇帝や貴族、富豪のコレクターが集めた物だと言う。彼等は当時フランスに憧れを抱いていて常に眼はフランスに向けていたそうです。やはりこの美術展の目玉はルノワールの「ジャンヌ・サマリーの肖像」でしょう。大きい絵ではないが彼女は、ルノワールが無名時代(1877年)コメディ・フランセーズの新進女優でルノワールのお気に入りのモデルだったそうです。若く愛らしい女優を柔らかな色彩で包み、ルノワールの優しさと愛情を感ずる一枚です。他にゴッホ、セザンヌ、ゴーギャン、モネ、マネ、ドガ、ピカソ、シャガールなどお馴染みの作品があった。ゴッホの「医師レーの肖像」はゴッホが耳を切断した時、治療に当たった先生にお礼に贈ったそうですが、レー先生は気に入らなかった。やはり印象派の絵画は理解し易く癒されます。