N大の日欧比較文化の講義で吉本ばななの「ムーンライト・シャドウ」は恋愛小説か?否か?というデイベートの時間があった。勉強した「トリスタンとイズー」や「ロミオとジュリエット」「タイタニック」などと比較して「ムーンライト・シャドウ」は?と言う事である。学生たちはディベートのテクニックを会得していて、結構活発に意見交換しているのを目の当たりにして私はただひたすら感心してしまった。学問とはこう言うものなのですね。勿論T先生の指導が立派。私は「ムーンライト・シャドウ」も「キッチン」も亡くなった者からの再生と考える。自分の来し方を思うと納得できるのです。若い時「キッチン」を読み変なの…で終わってしまったが、歳を重ねた今確実に理解でき癒されたのです。「ムーンライト・シャドウ」は吉本ばななのN大の卒論で、藝術学部長賞を受けたそうです。若いのにこれだけ深い内面を描くことが出来る…やはり才能でしょうか。