早速ミーハーのキュリオシティの始まり~。既に過去の人となってしまった中村紘子。今更…と言われそうですが、私の中の拘りとキュリオシティが頭をもたげ困ったものです。彼女は”赤頭巾ちゃん気をつけて”に書かれていることを知り本と自分のレコード(ショパン)を持って庄司薫の所へ押しかけたと言うのです。25歳の情熱は凄いわね(懐かしいなあ)。音楽の世界しか知らない彼女は絶えず眼は外国へ向いていた。しかし文学の世界を知った彼女は”文化”の根底にはいつも日本と日本人がある事を知り衝撃を受けたそうです。そして庄司薫を夕食に招いた時、中村紘子の前で彼は堂々とややこしい所は飛ばしてショパンを弾いた。「唖然呆然声もでなかった」が、彼女は益々彼に惹かれて行ったと言う事でしょう。そうです!文学の世界は広く深いから時には打ちのめされたり、時には慰められたり心の鍛錬には欠かせない。中村紘子も違う世界を知りクラシック音楽に対する姿勢が変わったのではないか…。