再手術

「オメェさん方には恨みつらみはござんせんが、あの世へ行く前にどうしても聞いておきてぇんだが、いったいぜんたいこいつぁあっしの体がポンコツってぇことなのか、それともオメェさん方の手術が失敗したのか、それをちぃと教えてもらわねぇと死んでも死に切れねぇんだな💢」


朝っぱらからまたしても足から採血され、外科医3人が寄ってたかって無造作に傷口を覆っていたテープやガーゼを剥がすと、腹から出ているカテーテルの出口に血がにじみ出ていた。

それを目の当たりにして覚悟を決めて、上記のような疑問を口にしたのだ。

もちろんそんな伝法な言い方はせず穏やかに聞いたわけで、彼らにもしミスがあったって責任を問えないのは同意書にサインしていることでもあるし、文句を言ったってこの状態をどうにもできないのだから、改善策を従容として受け入れるしかない。

「体のほうに問題があると考えられますが、カテーテルを抜去してみないとそれが破損しているかもわかりませんので・・・」

だ、だよね・・・。


くそう、この三日間大人しくいい子にしていたのに、結局は手術やり直しかい!!

体の中に悪いところがあって、それを取り除けば「もう安心ですよ」ってことになるのとは違って、生きるための手段として腹膜透析を選んでカテーテルを埋め込んだのに、目的を達成する前の段階で振り出しに戻るっちゅうのはなんとも遣る瀬ない。

しかも再手術を受けたらまた二週間は安静にしてなきゃならず、入院LIFEがさらに伸びるということだ。

まったく、素敵なサマーバケーションだぜ😇

やけのやんぱち日焼けのなすび、色が黒くて食いつきたいが、私ゃ入れ歯で歯が立たないときたもんだ・・・「寅さん」のセリフがふと脳内に浮かび、自力じゃどうにもならない歯痒さにため息をついた。

イヤなことはとっととやってもらいたいが、また例によって医者同士のカンファレンスってやつと先の手術の予定で手術時間は決まるというので、午前中は待つしかない。

また女医から追加の同意書にサインさせられたのでついでに聞いてみたら、本日の手術はカテーテルの抜去だけなので30分くらいで終わるといい、すでに手術した傷口のステープラーはその後に抜き、そのほかの傷口やらカーテールの穴が癒えたら、再度カテーテルを入れる切腹をするというのだ:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):

おいおいおい、二度も地獄の痛みを味わうのかい!!

ちくしょう、全身麻酔大盛りで頼むぜぃ‼

ロングバケーションならぬ長期入院決定Σ（・□・；）

嗚呼、夢もちぼうもすっかり縮んじゃうよ・・・・・・。