お好み夜話-Ver2

ICE HUNT ORIGIN

因果な話しなのだ。

どちらもシチュエーションは似ている。

だが「アイス・ハント」は北極を舞台に、「神の起源」は南極を発端としているが。

主人公は訳あって一時的に離れるが愛しあう男女、「アイス・ハント」の方はマット・パイクとジェニファー・アラソーク、職業はマットがアラスカ魚類野生動物庁監視員、ジェニファーはイヌイット(エスキモー)の保安官。

一方「神の起源」の主人公のひとりマット・アダムスはアメリカ先住民の血を引き、密入国者の追跡を行う組織「影の狼/シャドウ・ウルヴス」で伝説のチェイサー、もうひとりのイヴリン(リン)・エドワースは美貌のNASAの科学者で南極調査チームのリーダー。

そしてどちらも手に汗握るジェットコースターな展開で、一度読み出したら止まらない。

「アイス・ハント」の上・下巻の帯にはこうある。

「冒険小説の新世紀 !! }
「冷戦下の忌まわしい陰謀、氷島に眠る古代生物の覚醒、そして、極寒の死闘が始まる」



そして「神の起源」の帯には、

「南極で発見されたのは、超高性能素材を身にまとった、4万年前の遺体ー」
「洪水伝説、アトランティス大陸、ナスカの地上絵・・・・・人類史の謎に迫る、超大作スリラー ! 」



もうこの扇情的なキャッチコピーにどちらも即買い・即読みですぜ


で、どちらが面白かったかというと、これが甲乙つけがたいのだが、「神の起源」の方は上下巻合わせても「アイス・ハント」の下巻1冊分の厚みしかないので、1日でペロッと読めてしまう。

章立てもシンプルだし、センテンスも短いから読みやすくはあるが、それだけに少々お話しが荒っぽく端折り気味な気がする。

著者の「J・T・ブラナン」という人は元・英国の陸軍士官で空手の国内チャンピオンという経歴の持ち主で、これがデビュー作なのに対して、「アイス・ハント」の著者「ジェームス・ロリンズ」は獣医で、「マギの聖骨」や「ナチの亡霊」などの「シグマフォース・シリーズ」ですでに人気作家の地位を築いているので、読み応えという点では「アイス・ハント」の方に一日の長があると言える。


SFファン、陰謀モノ好きなら周知の事実がこれでもかと登場するのが「神の起源」で、白人の白人のためだけのより良い未来を画策する「ビルダーバーグ会議」や「欧州原子核研究機構 (CERN)」は現実に存在するし、あの「ロズウェル」の事件を隠蔽するためにCIAが誕生したとか、もはや手垢にまみれた感があるネタで風呂敷を広げすぎたので結末が尻すぼみになっちゃったんだよねぇ、惜しい。

しかし「アイス・ハント」の旧ソ連の陰謀とか北極の秘密基地なんて本当にありそうだし、わけのわからない兵器なんかもたくさん試作してそうだよなぁ。

そういうお話しがお好きなら、コタツに潜り込んでミカンでも食べながら、一時ハラハラドキドキして世界の運命を見届けるのもよいのじゃないでしょうか😄





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