「君の瞳に乾杯」
「Here's looking at you, kid」
だったり、
「昨日の夜はどこにいたの?」
「 Where were you last night?」
「そんな昔のことは覚えていない」
「 That's so long ago, I don't remember」
「今夜会える?」
「 Will I see you tonight?」
「そんな先のことはわからない」
「 I never make plans that far ahead」
(ラフな訳だとこんな感じかな)
だったりするけれど、酔っ払いやってた頃心に引っかかっていたセリフはこれだ↓
「きみの国籍は?」
「What is your nationality?」
「飲酒国です」
「 I'm a drunkard」
まあ訳す人にもよるけれど、むかし観た「カサブランカ」のversionではこんな訳になっていた。
「drunkard」は大酒飲みだけど、残念ながらワテクシはそうなれず、当然ボギーのようにピカピカのキザでもない。
引き出しの中を片付けていたら過去の「酔い書」(注: 酔い書とは酔っ払って解き放たれた無心でしたためる書のことである)がたくさん出てきたのだ。
かつてワテクシは「バーバーくん」に蘊蓄を垂れるほどの大家であったが、不自由にしか酒を飲めなくなってしまった今、筆をとることも滅多にない・・・・。
上記のセリフもミミズがのたくったような素晴らしい筆さばきで書かれており、在りし日の酔っ払いの夜を想いしみじみしてしまったというわけだ。
「酔い書」の特徴は、「相田みつお」のような「山頭火」のような自由闊達でありながら繊細で心に響く言葉を、詩のような文章にしたためるというものがある。
つまりその時点の素直な心情が吐露され、紙片に定着されるということだ。
で、心が弱くなっているポンコツな夜に、われながらグッときちゃう過去の己の言葉が出てきた。
その一、
「仕事がたいへん 身体がたいへん
でも そう思える今があれば だいじょうぶ」
たぶんこれは、ロフトから真っ逆さまに落ちて左肘を粉砕骨折して療養している時だと思う。
その二、タイトル「なやみ」
「十年もなやんでいたのに
かあちゃんの一言で かいけつした」
しかし、なにを十年なやんでいたのか今やさっぱりわからない。
なやみがかいけつしたから、キレイさっぱり忘れるのが正しいのだ、これでいいのだ👍
その三、タイトル「いびき」
「家族全員の いびきをききながら おきている」
素晴らしい、「山頭火」的🤣
まだばあさんが存命のときの作品ですな。
ワテクシが一生懸命夜更かししているのに、ノンキにいびきをかいている家族がいる幸せを謳ったものですな。
その四、タイトル「おさけ」
「酉という字に 水をたらせば 酒になる」
酉年の年賀状用にひねり出した、まあ平凡な酒飲みの欲望を文字にしたということか。
そしてトリつながりで焼き鳥と目玉焼きが無性に食べたかったんだろうね。
絵も描いちゃってる。
「酔い書」は時々描画もおこなうのだ。
ポンコツな今もむしょ~に焼き鳥が食べたい !!
どなたか心優しい方が、ほんのひと串しか食べられないワテクシを哀れんでステキな焼き鳥屋に誘ってくれないだろうか・・・。
その五、タイトル「電車」
「きれいな女性が右に座れば うれしい
かわいい娘が正面に座れば 気になる
でも左となりにすわる女房と 終電まで乗ってゆく」
なにも云いますまい、己を戒め、ついでに「バーバーくん」にこの言葉を贈りませう。
その六、タイトル「おくさん」
「きみが おくさんでいてくれて ありがとう
今も ありがとう」
なにも云いますまい、己を戒め、さらに「バーバーくん」にこの言葉を贈りませう。
誰がなんと言おうと愛妻家ですな😎
いまもむかしも、かあちゃんがいなけりゃ何一つできないと思い知る言葉であります。
このようにワテクシは、見た目とは裏腹にひじょ~に繊細で、家庭的な、なんの取り柄もない色男な酔っ払いだったのであります。
なに❓肝心の書を出せと・・・。
スキャナーとスマホの写真機能がアレなので・・・。
嗚呼、酒もいれずに「酔い書」が成立するのだろうかと、ひとり悩む深夜であった。
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