川口はいいところよ・・  ようこそ新潟へ

新潟県中越地震震源地から今年で早や12年。そげ落ちた信濃川の河岸段丘の表土も自然の力で草木が戻りました。

地震体験(再掲2)

2007-01-25 19:22:03 | ワブログから引っ越しました
17時59分マグ二チュード5,3。震度5強。 

18時03分マグニチュード6.3。震度5強。

18時07分マグニチュード5.7。震度5強。

18時11分マグニチュード6.0。震度6強。



着の身着のまま家を出た3人はただ唖然とあたりを見回すしかなかった。

隣のNさん一家の姿が見えた。



「大丈夫でしたか?!」

「あぁ、みんな大丈夫。お前さんのところは?」

「うちも大丈夫でした。」

「何なんでしょうねぇ・・」

誰もが言葉を失っていた。

あたりは暗闇が迫ってきた。



「ねぇ、私エリアに行って来る。」

「えっ、馬鹿な事言うな。危ないじゃないか。」

「SチャンやHさんがまだ残っている時間だから。行って来る。」

「だめだよ、行かないでよ、お母さん!」

「でも行って来る。きっと困っていると思うよ。」

「じゃあ、みんなで行こう。」

車に乗り込み、信濃川にかかっている橋を渡ろうとした。

道と橋のジョイントに段差が出来ていて1台車が立ち往生していた。

「17号に出ようとしたんですが行けませんでした。117号へ出て小千谷に行くつもりです。」

唯一の東川口に行く道が寸断された。



「この橋渡れるかしら・・」

「お母さん、止めようよ。またくるよ。」

家族は躊躇した。



「でも。いってくるわ。」

「わかった。」



3人を乗せた車は恐る恐る西倉橋の隅を渡り始めた。

「ねぇSちゃんの家に寄っていくね。心配していると思うよ。」



同僚の家が見えてきた。

家々の空間に住民たちが肩を寄せ合っているのがうかがえた。

あたりは暗闇に包まれていた。



「どうもUです。これからエリアに行きますが、皆さん大丈夫でしたか?」

「私らは大丈夫でした。」

しかし、出先の家族との連絡が着かないでいた。