春の気分

昨日はお掃除の後でお雛様を出しました
母はもう随分前のことですが私のために木目込みで内裏雛を
つくってくれたのです
きっと戦災で焼失したお雛様のことで私を不憫とおもっていたのかも

やはりお雛様を飾ると部屋の空気が明るく和らいで
春の訪れを感じるのです
床の軸も「春水満四沢」を掛けました
私は毎年この軸で早春の勇気を抱くことができるのです
もし私の身体が自由に身軽く動けなくなっても
この軸をみると雪解け水がさらさらと流れ四方の沢に満ちて
辺りはすっかり春ですよ
と呼びかけられて小さな勇気を与えられた気分になれるでしょうから
幸いにも今のところ私は未だ元気にしておりますけど




控えの床にも例年のように
　　三千歳の桃の盃とりどりに
　　　　　　　　　　　　　いづこも今日は仙人の宿
の軸を掛けました





母がいてくれたら一緒に静かに喜んでくれたでしょうに
三月のお雛節句には白酒を準備しましょう

「ひかりの春」と

この時季何となく春らしく感じるこの光のことを
季節のことばで
「ひかりの春」と言うそうです
日本にはこころに響くいい言葉がたくさんあるのですね
美しい日本だから
以前「春となり」という言葉も教えて頂きました
これから暖かくなっていくほのかな希望の季節を感じます

今日は春のお軸をだして母が作ってくれた小さな雛人形を
飾りましょう
原爆で消失した私の雛人形のこと母は私を不憫だと
心に掛けていたのでしょう
私のために木目込みで内裏雛を作ってくれたのですが
その雛つくりの作業の期間中
私としては早く完成をみたいはやる気持と以前母の手が
腱鞘炎に罹ったことがあるので
せっせとやりすぎてまた腱鞘炎になってはという心配する気持ちが
同居していて
母には「あまり根をつめないでね」とは言ったものの
内心はまた別で
そっと母の部屋に行って進行の具合を偵察していたものです
悪い娘であることよ
そんな雛人形を母のためにも今日は飾りたいのです

貝母が芽をだしていますのに
悲しいのです
若しかしたらつぼみを抱いていないのかも

春は巡って

狭い裏庭にも春は巡ってくるのですね
何時となく咲くからボケだと聞いていますが
私の剪定が遅かったのでしょう
今時分になって木瓜が漸くつぼみを膨らませています
私が好きだった真っ赤な木瓜の木が何故か枯れてしまったのです
すると少し離れた場所で咲くこの木瓜は白色と薄ピンクの花に交じって
時たま赤色の木瓜が咲くのです
まるで私を慰めているようです





山茱萸の花がもう咲きたそうに
黄色い花びらをのぞかせています






梅の花は長く咲いて楽しませてくれますが
もう満開で
庭師さんが言われるには樹木が弱ってくると花が勢いよく咲くそうで
この梅の木も老木なのでしょう
最後の力を発揮しているのかしら　少し寂しいけど
これから紅梅そして少し大粒の白梅が咲きはじめます





どうもしなくても春は巡ってくるのですね
小さなお雛様を出しましょう
春のお軸も

たくましく

寒い　冷たいといっても　もう春はすぐそこまで
裏庭では少し以前から芽を出しているチューリップの花芽が
随分たくましくなってきました
今年は赤色と黄色のチューリップを植えています
咲く春を楽しみにしています





常盤万作の木陰でこんな時季に新鮮な色で咲いているのです
直ぐ近くでは利休梅が若草色の新芽をだしてきました
たくましいではないですか
これから白い利休梅と赤い常盤万作が競って咲く春を待っています

息子がまだ幼くて積み木で遊んでいた頃
一生懸命に少しでも高く積み上げる努力をしているのに
何かの弾みで折角積み上げた積み木が崩れると
大粒の涙を出して悲しみ
また最初から一つずつ積み重ねる作業を始めるのです
積み上げては崩れて
それを何度も繰り返すのです
だから私達夫婦はその折角突き上げた積み木を崩さないように
朝までそおっとしておいたものです
やがて知恵がそなわって積み木は高く積み上げるだけではなくて
ブロック遊びで自動車や舟をつくりそれらの基地にしたりと
たくましく遊べるようになっていったのです

とりあえず

今日はバレンタインデーなんですね
とりあえず昨夜遅くに近くのコンビニでチョコレートを
買って来ました
なんでしょう　“愛の誓いの日”ですか
心優しくなれることは何度でもいいもの

昨夜チョコレート買いに行ったとき外国の若い男性の方が
チョコレートを買っておられました
我が小さな田舎町でも近年では外国の方をよくみかけます
その方に声をかけるとベトナムから来られたそうです
若くて白い歯がきれいで笑顔が明るくていい印象でした
自国の愛しい方をお想いでしょうか
いろいろ慣れないことがあるなかでの暮らしは大変でしょう
よくグループで自転車に乗ってお買い物帰りの光景を目にします
でも美しい日本です　経済大国ですね
治安もよくきっと住みよい国ではないかしら
職を求めて来日されて
遥かな故郷をおもいながら懸命に生きておられるのですね