*この記事は、前ブログに掲載していたものの再UPです。(2015年12月20日)
ブログをリニューアル後、こういう重い内容の記事はほとんど載せていませんでしたが、この度のブログ閉鎖と書籍化に際し、自分用に保存するためにUPしました。
毎年のことですが、12月は忙しいですね~。。
この多忙な中、ちょっと時間をつくり、映画『THIS IS IT』を観直してみました。前に観たのは7ヶ月ほど前ですので、少々記憶が薄れていました。。
何度観ても素晴らしい映画だと思います。
ロンドン公演「THIS IS IT」のツアー監督で、この映画を編集したケニー・オルテガの意図(または願い)は、
*マイケル・ジャクソンの偉大さ
*マイケル・ジャクソンの人格の素晴らしさ
*マイケル・ジャクソンの人道的な活動
を世に知らしめることだったのだと私は思います。
オルテガはデンジャラス・ツアーとヒストリー・ツアーでもマイケルと仕事をしていたので、彼の善良な人柄や慈善家ぶりをよく知っていたのでしょう。
そして、映画の公開によって上記のことは世界中に伝わり、それまで悪意溢れるゴシップ記事を信じていた人々の〝誤ったイメージ〟を完全に覆しました。
ただ、今改めて観ると、素晴らしい内容の陰で、当時のマイケルの辛い状況が端々から透けて見えるような気がします。
私が映画『THIS IS IT』を初めて観た時、マイケル・ジャクソンの姿を本当に久しぶりに(20年ぶりくらい)ジックリ見たのですが、彼が全盛期とほぼ変わらない容姿であることに驚いていました。(だってホラ、色々な噂を聞いてるでしょ??)
リハーサルが始まった2009年4月頃のマイケルの外見は、ヘアスタイルが長髪ウェーブに戻ったこともあり、デンジャラス期とよく似ています。あの頃より体重が10kgは少なそうですが、ハンサムな顔に窶(やつ)れはありませんでした。彼は痩せていても超カッコ良かったわ。 50歳には全く見えない。
それに、この頃はとてもエネルギッシュでヤル気満々な様子です。
映画の全編を通して、ダンスの時の身体のキレもすごいし、素晴らしい歌唱力には口を開きっぱなしにして感心するばかりでしたわ。 彼は何故あんなに歌が上手いのかしら。。
ですが、リハーサルが進むにつれ、マイケルの顔に疲れが見え始めています。体調がまあまあ良かったのは4月までなのではないでしょうか。(4月はお洋服もオシャレで薄着な感じ)
体調がイマイチなのかしら。。という時のマイケルは、必ず服を重ね着してるの。(それに一段と痩せているように見えるし、キレイな目にも力がない)
マイケルはかなり寒がりだったようですが、4月は季節に合う薄着(洒落たジャケット&Tシャツとか)なのに、4月より暑いはずの5月や6月に厚手のジャンパーなどを着ているのは少々奇妙ではないでしょうか。しかも、場所は気候が温暖なロサンゼルスです。
マイケル・ジャクソンは膠原病の一種である全身性エリテマトーデスに罹っていたそうですが、膠原病の人は冷えると身体に強い痛みを感じるのだそうです。マイケルは当時、身体が痛かったのかも。。(分からないけど)
ケニー・オルテガはマイケルの体調をかなり心配していたらしく、映画でも気を使っているような場面を見かけます。(私がそう思うだけかもしれないけど) 色々な話を見聞きしますが、私はオルテガは何も悪いことをしてないと思います。
マイケルの体調や痩せすぎな体格も気になりますが、それまでのツアーとは異なり、何となく〝お客さま〟な雰囲気も変に感じます。(バッドやデンジャラスのリハ映像を見たことがあるけど、完全に〝マイケル中心〟だったもの。でも「THIS IS IT」は少し様子が違う感じ。マイケルも意見を述べたりしてるけどね)
そもそも、メインの衣装担当がデニス・トンプキンスとマイケル・ブッシュではないという事実が、このツアーが〝マイケル中心〟ではないことを物語っています。
映画の特典映像では、衣装についても述べられていますが、メイン・デザイナーのデザインした衣装は素晴らしいの一言に尽きます。スワロフスキー・エレメントを惜しみなく使い、マイケルの好みそうなデザインで裏地にまでこだわり、デザイナーが頑張っているのは一目瞭然です。(ジャケットは4kg以上の重いものもあり、機能面に気を使っている感じはない。これをブッシュは懸念していたようですが)
ですが、マイケル自身はデニス&ブッシュの作った衣装をライブの全編で使いたいと思っていたようです。(注:書籍『キング・オブ・スタイル』による) 何だかメイン・デザイナーさんがちょっとお気の毒。。
ただ、このデザイナーはブッシュとは異なり、マイケルの「靴」に対するこだわりを少々軽く見ていたようでした。マイケルが「同じ靴を100足持っている」と言ったのを聞き、「新しい靴」を作るよう提案したそうです。そして、マイケルから靴を1足借りたのだとか。
彼はマイケルの〝お気に入り〟のフローシャイムと同じ履き心地の靴を業者にオーダーしたらしい。そしたら業者さんは、「この靴を切り開いてもいいか」と聞いたんだって。多分、マイケルの靴をバラバラにしちゃったのではないでしょうか。。(「同じようにフィットする靴を作るためだ」とデザイナーさんは言っていましたから)
『キング・オブ・スタイル』には、ブッシュがマイケルの〝お気に入りの靴〟(=ボロボロのフローシャイム)を磨こうとしただけで、マイケルに厳しく叱られたエピソードが書かれています。
また、昔々、バッド・ツアー用のスリラー・ジャケットを電飾で光らせてほしいとマイケルに頼まれたデニスとブッシュは、マイケルからオリジナルのスリラー・ジャケットを(参考のために)手渡されましたが、2人はオリジナル・ジャケットを分解しませんでした。
オリジナル・ジャケットをバラバラにすることなく、バッド・ツアー用のスリラー・ジャケットを完成させたことに、マイケルはとても驚いていたそうです。
マイケルがデニスとブッシュを長年起用した理由が分かる気がします。
ブッシュは「THIS IS IT」の時も、マイケルの履き古したフローシャイムを自ら大切に保管していたそうです。
映画『THIS IS IT』自体はとても素晴らしいのですが(本編のみ)、現実のマイケル・ジャクソンの状況がどうだったのかを考えると、観るのが辛い映画です。
映画中のマイケルの〝窶(やつ)れ具合〟は、ラストシーン(エンドロール直前)の「Man In The Mirror」の彼の横顔を見ればよく分かります。昔に比べ、明らかに痩せ細ったフェイスライン。。それに胸も薄くなった気がする。。。
マイケルは肩幅が広く、シッカリした骨格の持ち主のようなので、体重が激減してもヒョロヒョロした印象は(一見)ありません。なので、映画を観た人の中には、当時の彼がかなり衰弱していることに気づいていない方もいるようです。
マイケルはライブの時、自らのコンディションを厳しく管理していたと聞きます。喉の調子を整えたり、それはそれは気を使っていたそうです。
ですが、2009年6月当時、彼は自分の体調を大丈夫だと思っていたのでしょうか。
マイケル・ジャクソンの人生は〝栄光と挫折〟と語られることが多いけど、私は〝栄光と悲劇〟の方が正確だと思う。
マイケルの「不幸」(または「試練」)は、彼自身に非があるものは、ただの1つもありませんから。彼には〝負の側面〟など全くありません。強いて挙げれば〝散らかし魔〟なことくらいじゃない?
マイケル自身が生前幾度となく否定していたことは(ファンなら特に)信じなきゃ。ホントのことを言ってるはずだし、彼は明らかに〝嘘をつけない男〟なのです。
さてさて、今月も色々なお買いものをしましたが、これ以上買うと支払いに貯金を取り崩すことになりそうなので、欲しいモノはあるのだけど、我慢。
あとは来年にいたしましょう☆
今年最後のお買いものは、やっぱり〝マイケルもの〟。 ↓
2004年に発売された『アルティメット・コレクション』です☆
前から買おうかどうしようかと悩んでいたのですが、すでに持っているアルバムと被る曲も多いし、今までは保留にしてたの。
でも、ここには〝隠れた名曲〟が多々収録されており、マイケルの生前に発売された貴重な商品なので、購入を決意したのでした。(商品パッケージなどの豪華さからマイケル自身が関与しているのは明らか)
ただ、国内盤は高額ですし、新品は手に入らないようなので、アメリカ盤(もちろん新品)を注文しました。10年以上前の商品だし、アメリカから発送されるので、品物の状態が心配。。
注文した当日()発送されたようですが、年内に届くのかしら。。 お正月にゆっくり聴きたいな♪
私が聴きたかった曲は『On The Line』。 少し前にYouTubeで聴き、思わず涙してしまいました。
すごぉく前向きになれる曲ですよね。マイケル・ジャクソンに相応しい名曲。 最近この曲、色々なところで目にするの。
マイケルって本当に素晴らしい人。
あ、この『アルティメット・コレクション』は5枚のディスクがセットされていますが、5枚目はDVDなの。アメリカ・バージョンなので日本では観ることができませんが、これは『ライヴ・イン・ブカレスト』と全く同じ内容なのだそうです。
発売当時、ファンは熱狂したことでしょうね☆
早く届かないかな~~♪ 楽しみ。