2021年11月14日(日)くもり。3分の2以上雲。
この山脈から流れ出る水は計り知れないほど私たちに恵みをもたらしている。
仮想水=バーチャルウォーター
日本では、水は当たり前のように蛇口をひねれば出てくる。ウォーターサーバーや浄水器を設置している家庭もある。スーパーにはペットボトルにミネラル
ウォーターを入れて販売している。好きな時に好きなだけ使える。春、田んぼには一斉に水が流れ込むように整備されている。
最近は大雨の被害が出て困るけど、水がなくて困ることはない。全国には地下水が湧き出ているところがたくさんある。有難いことだ。
世界的には、やはり大雨被害が深刻になっている地域と雨が降らず砂漠化が進む地域に極端に分かれている。せっかく井戸を掘り畑を開拓した地域が干ばつで干上がっていることが報じられたりしている。
作物を作るには水が必要だ。
「バーチャルウォーター」という言葉をはじめて紹介したのは、ロンドン大学のアンソニー・アラン氏だという。
バーチャルウォーター(仮想水)とは、食料を輸入している国において、もしその輸入食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要かを推定したものです。
考え方としてはこうです。
例えば、1kgのトウモロコシを生産するには、どれだけの水を必要とするのか?これを計算すると灌漑用水として1,800リットルの水が必要となるそうだ。また、牛を育てると?牛は穀物を大量に消費するから、牛肉1kgを生産するには、1,800リットルの約20,000倍もの水が必要になるそうだ。
日本の食糧自給率について考えたことがある。
日本の食糧自給率は惨憺たるものでした。こんなに水に恵まれているのに、さらに日本は、海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な大量の水を使わずに済んでいます。
水が貴重で、ようやく育てた穀物類を日本に輸出している国々は、日本にその貴重な水も輸出しているとも考えることができる。
平成30年度のカロリーベース総合食料自給率は37%(1人1日当たり国産供給熱量(912kcal)/1人1日当たり供給熱量(2,443kcal) )。
なんと多くの水を海外に頼っているのか!!!
海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量
2005年において、海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は、約800億立方メートル。そのほとんどは食料であり、日本国内で使用される年間水使用量と同程度になるそうだ。
(東京大学生産技術研究所 沖教授らのグループでは2000 年のデータをもとに約 640 億立方メートルという値を算出している。今回の推定値は、データを2005 年に更新した上で、木材等新たな産品を追加し、沖教授のご指導を受けて、環境省と特別非営利活動法人日本水フォーラムが算出したものである。 )
これからの日本は、水に対しての考え方を改めなくてはいけないのではないかと思う。あまりにも当たり前に使いすぎている。もっと水を大切に使うことや水をもっともっと利用することを考えるべきなのではないか!
それと同時に、やはり自給率を高めることを真剣に考えるべきだと思う。
食事をしている時、海外で多量の水が使われてこれを食べているんだという認識を持たなければ・・・。
参考:環境省サイト