今回調べてみて、日本ではほぼすべての食料を輸入に頼っていることが数字で分かった。一番自給率のいいお米はこれ以上要らないという態度を取っている国。確かに人気で消費が多いというわけでもない。でもそれでいいのか?と考えれば、もしもの時には困ることになる。
思い出す。平成5(1993)年の米騒動が記憶に残っている。
まさしく気候の大きな変化。記録的な冷夏による米不足が発生。タイ、中国、アメリカからお米を緊急輸入しました。タイの細長いお米をチャーハンにしたりしていました。この時は、日本だけの問題だから備蓄と輸入で対応できましたが、世界的な気候変動による世界的な農作物不足が発生していたならどうなっていたのか?
国の動き
〇食料自給率UPへの取組
農林水産省は平成27年3月「食料・農業・農村基本計画」を策定し、10年後の食料自給率目標を掲げた。
平成25年度のカロリーベース39%から平成37年度(令和7年度)45%へ。
平成25年度のカロリーベース39%から平成37年度(令和7年度)45%へ。
平成25年度の生産額ベース65%から平成37年度(令和7年度)73%へ。
国産の消費拡大に向けた国民運動をやってるらしい。知らなかったので、らしい、とか言いようがない。おはずかしい。「フード・アクション・ニッポン」だそうだ。「消費者、生産者、民間企業・団体、行政が一体となり、国産の食べものの輪を広げる国民運動」としている。
国民ができることは、基本的には、身近に生産している農作物を買って食べることだという。
生産側に対しては、都市部で地元の農畜産物を販売したいという方への支援として、量販店や商店街の空き店舗で地場産物を販売するコーナーの開設(農産物直売所等)に要する経費の1/2を助成している。
また、大都市の公園などを活用し、テントなどの仮設設備で農産物や加工品を販売する直売所(マルシェ)での販売をバックアップ。マルシェ運営者が、広報、販売指導、運送業者とのタイアップなどを支援する。
〇里山の保全・整備
里山の保全・整備が大切だということは国の各機関は認識している。
環境省、農林水産省、林野庁、国土交通省、文化庁、地方公共団体がそれぞれの立場から里山に関する政策を立てている。
確かに里山を今後どのようにしていくかをしっかりとプランを立てて一丸となって取り組むことが、環境問題や食糧問題を解決していく基本になるだろう。
また、大都市の公園などを活用し、テントなどの仮設設備で農産物や加工品を販売する直売所(マルシェ)での販売をバックアップ。マルシェ運営者が、広報、販売指導、運送業者とのタイアップなどを支援する。
〇里山の保全・整備
里山の保全・整備が大切だということは国の各機関は認識している。
環境省、農林水産省、林野庁、国土交通省、文化庁、地方公共団体がそれぞれの立場から里山に関する政策を立てている。
確かに里山を今後どのようにしていくかをしっかりとプランを立てて一丸となって取り組むことが、環境問題や食糧問題を解決していく基本になるだろう。
ただ、各省庁がてんでに自分たちの予算を獲得してそれを使うことしかできないなら、日本の未来はない。農林水産省が主導して各省庁がまとまり自分たちの主張を抑え、普通に取り組んでできるものではないので今までにない各省庁の本気の取組が求められる。
しかし、基本的な方針はこれまでの大規模農業の方向から脱却できていない。
〇高齢者の出番だ!
2030年少子高齢化がピークを迎える。人口の約3分の1が高齢者となる。医療崩壊も懸念される。どう切り抜けるのか世界が注目している。
2030年少子高齢化がピークを迎える。人口の約3分の1が高齢者となる。医療崩壊も懸念される。どう切り抜けるのか世界が注目している。
会社を退職すると花や野菜に興味を持つ人が多い。体を動かしていただいて、健康を維持しつつ里山を整備する運動を全国的に巻き起こす。
技術指導や物資の調達、調整等の役割を果たす組織が必要になる。この問題をどうするか
技術指導や物資の調達、調整等の役割を果たす組織が必要になる。この問題をどうするか
農協が日本の農業を支えてきたように、もう一度設立当初の精神を思い出し活躍してほしいと個人的には思う。今から農協のような組織を作ろうとしても難しいでしょう。早く対策を立てる必要があります。
里山を再生・整備しながら、その地域特有の産物を育てる。その中で自然環境を整え、昆虫などの小さな生物を活性化させ、野生動物との境界域を設けていくことは、人間への病原菌の流入をも防ぐと思われる。
日本には大規模農業は向かない。多くの小規模農業を組織化しネットワークを作っていくことが必要ではないでしょうか。
日本には大規模農業は向かない。多くの小規模農業を組織化しネットワークを作っていくことが必要ではないでしょうか。
大規模農業の危うさ
1941年、ロックフェラー財団とメキシコ政府が共同で取り組んだ小麦の高収量品種開発が始まり、以後1960年代にかけて「緑の革命」と呼ばれる時代となる。この高収量品種の導入と化学肥料の大量投入などにより穀物の生産性が飛躍的に向上し、穀物の大量増産を達成した。
戦後日本の農薬による健康被害もこの延長線上にある。
農薬問題は意識されないだけで依然として解決していない問題です。また、日本の農業も模索はしているものの根本的な改革は依然としてなされていない。
戦後日本の農薬による健康被害もこの延長線上にある。
農薬問題は意識されないだけで依然として解決していない問題です。また、日本の農業も模索はしているものの根本的な改革は依然としてなされていない。
温暖化
ぐずぐずしておれない。今世紀中にあと4℃平均気温が上がると言われている地球。温度が上がるにつれて、世界各国の食料を作る環境や漁獲量の変動が起こってきます。今も毎年魚の種類ごとに漁獲量が大きく変わる現状を目の当たりにしている。獲れるはずの魚が海流が変わりとれなくなる。農作物も気温の上昇により同じようなことが起こりうる。今まで特定の地域で収穫していた作物が収穫できないようになる。
大規模農業は、その影響をまともに受けることになる。
人口増加
日本の人口は減少するが、世界の人口は飛躍的に増加する。世界の中流階級が増加し食肉需要が増える。「ミドルクラス・フード・クライシス」と言われる。
家畜の飼料作物の需要が加速度的に増加する。食肉生産(飼育)は長期にわたり水や穀物飼料が大量に使われる。抗生物質の投与などの問題もある。最近は牛のげっぷやおならが地球温暖化を加速させることも指摘されている。つまりメタンガスの排出だ。こういうこと全般を考えれば食肉生産は非常に効率が悪く環境にも悪いと言える。昆虫食などもっと効率的にタンパク質が得られる方法が真面目に議論されてくる理由はここらにある。FAO(国際連合食糧農業機関)も注目している。
フードロス
食料確保については、非常に厳しい環境が見込まれているにもかかわらず、そんなことしったことか!とばかりフードロスに関する統計数字が躍る。
毎年、約2億8600万トンのシリアルが賞味期限切れなどの理由によって捨てられているという。生産してから消費者の口に運ばれる以前に廃棄される割合が 「67%」だという。信じられない数字です。このロスは絶対に解決し減らすことが求められる。
日本のフードロスの状況はこちら
食料を身近に感じる環境が必要だと考えます。里山ごとに環境整備の集団を作り、地域の中でネットワーク化する。そういう小規模の小集団が全国に広がり、様々な種類の農産物が各地で生産され、地域のネッワークが全国に広がる。温暖化や災害による被害のリスクを最小限にとどめる。化学肥料による土壌の汚染のリスクを最小限にする堆肥づくりも大規模だと不可能でも小集団の努力が可能にする。家畜は小集団で可能な数だけにする。食糧の大切さを地域が実感しないといけない。
今農業で様々な新たな試みを実践して生産に成功している人たちが指導者として活躍し、全国の団塊の世代が里山を復活させる。都市部の若者も地方に移り住み参加する。そんな夢を私は描いている。
今農業で様々な新たな試みを実践して生産に成功している人たちが指導者として活躍し、全国の団塊の世代が里山を復活させる。都市部の若者も地方に移り住み参加する。そんな夢を私は描いている。
食料をインスタ映えの対象にし、インスタ映えのためだけの食べ物を作り捨てる行為は悲しい。食べものを大切にしない社会を憂う。
h***************************pさんによる写真ACからの写真