オーロラが見える所は限られる。南極圏や北極圏、そこに近い所。
ツアーで行ける所がある。
例えば、カナダのノースウエスト準州の州都・イエローナイフは、北極圏からはおよそ400km南に位置し ている人気の場所です。天候が安定していて、オーロラベルトの真下に位置しているから、世界でも屈指のオーロラ遭遇率を誇っています。
わざわざオーロラを見るために遠くまでお金をかけて旅行する人たちは、自分たちを守ってくれている地球に感謝しながら感動して見ているのでしょうか?多分そうだと思います。
太陽風と戦う地球の磁場と大気
太陽風の成分のほとんどは、プラスの電気を持った陽子とマイナスの電気を持った電子で構成される粒子集団=プラズマです。このプラズマが太陽の磁力線を引っ張り出し、一緒に地球に向かってきます。
この磁気と電気を帯びた太陽風を迎え撃つのは地球の磁場です。太陽風をまともに受けたら地球の生物はほぼ死滅する可能性がありますから、毎日が正念場です。
最初に地球の磁場が、太陽風をかわし地球の裏側へ流していきます。でもこれでは終わりません。裏側へ流れた太陽風の一部は一転して地球の南北の極地へと流れ込んできます。
えらいこっちゃ!!!
ここで大気圏が迎え撃つ。
太陽風のプラズマを大気に含まれた酸素や窒素原子が受け止める時、明るく大気が発光します。これがオーロラ(オーロラの詳細なメカニズムについてはかなり複雑で難しいようです。)です。
オーロラの色は基本的に大気の組成で決まるため、上空200km~500km付近の大気で発光する場合は赤色。プラズマ粒子のエネルギーが小さいので、この付近で酸素が迎え撃つ。
上空100km付近は緑色。酸素原子の密度が高くなるので、衝突するエネルギーが強くなり、一般的によく見られる緑色に発色する。
上空80km付近はピンク色。ここまで達するプラズマはかなりエネルギーが強く、衝突する窒素分子や窒素分子イオンを激しく励起させる。
もうこれ以上入ってこないでちょうだい!!!
私たちは、バカでかい巨大な力のバランスの中で生きています。太陽に巨大なフレアが発生してバランスがくずれたら、電気、電波が使えない。太陽の有害物質が生物の細胞をむしばむ。毎日24時間常に生きるか死ぬかの状態の中で生かされているのです。見えない大きな力に感謝の気持ちを忘れずに生きようと思います。
写真:クリエイター Hoshimaruさん
見出し写真はizu3さん