SAMURAI・コーチング!

戦国武将は、なぜ茶の湯に魅せられたのか?茶室で男は、日本男児になる!
喧騒から静寂へ…~SAMURAIたちの世界~

点前  心身一如の 所作の始まりです

2024年10月14日 | 点前では、何が起きているのか?

 お茶会の始まりです~
 
お客様が席にお着きになると、亭主が一礼して入ってきます。
               てまえ
美しい礼で応えましょう。そして点前が始まります。
  
            
     ふくさ
 亭主は、袱紗と呼ばれる男性は紫色、女性は朱色の布を、
三角に折って帯につけています。
                                 
 
これはお客様をお迎えする側です。という印でもあります。
 
袱紗は道具を清めたり、大切なものを包んだり様々なことに使われますが、

特に清める動作は、道具をやさしくぬぐうことによって、

 同時に心も清めることを象徴しています。

                     
  
 清める
 
茶道のスピリットを表す言葉に、「和敬清寂」 があることは先に述べました

が、清めるは、まさしくその中の一文字、清です。
  
点前が始まると亭主は、必ず道具を優しくぬぐう、清める、という所作を行います。
                           棗 なつめ
お客様にお出しする前に、穢れや汚れを取り去るのです。
 
          なつめ
 実際、薄茶を入れる棗といわれる漆器は、清めることでその美しい光沢を増します。
 亭主は、清めるという動作を通して、自分自身の心も清らかにしているのでしょう。                          

 身体感覚、ボディランゲージは、

それに意味をつけると一層、無意識に入りやすくなります。

        無意識はいつもその行為を意識せずに見ているからです。              


          ちゃしゃく
棗を清めると続いて、茶杓も清めます。
                         さじ
茶杓とは、お茶を掬うために竹を削って作られた細長い匙状のものです。
 
本来は亭主がその茶会のためだけに削りました。
 
茶杓には銘(そのものにふさわしい名前、愛称)がつけられています。
 
袱紗をさばいて、茶杓をその上にのせ、柔らかくやさしく包むように清めます。                      
その時、袱紗と茶杓は出会います。 
                              

私たちがお客様として亭主と出会うように。
 
竹の茶杓は、塩瀬という絹織物の袱紗に包まれて、きっとそのエネルギーを交換し合うのでしょう。

竹と絹のエネルギーは互いに混じり合い、溶け合うのかもしれません。
 
 そして、亭主の思いが、そこに加わり、茶杓は清らかさを増し、
 
そっと棗の上に着座します。
  
先ほどの茶杓とは違う様子になり、まさしく一期一会の茶杓は、

さりげなく周りのお道具たちと調和します。
 
そんな風に道具たちは、茶室という空間に調和してゆきます。
 
   亭主は無言で点前を続けます。
 
一つ一つの所作は、丁寧に軽やかに流れるように進みます。
 
 道具たちのハーモニーを妨げないように…。
  
                     

 
 そして、お釜の蓋が開いた瞬間、白い湯気は、天に向かって立ちのぼり、
 
そこに赤い火の子が飛ぶと、にわかに点前座は活気づきます。
 

 
色彩と音響に動きが加わり温度、湿度も、  体感覚に訴えかけてきます。
 
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