利休七則
利休七則は、弟子の一人が
「茶の湯の神髄とは何でしょう」と尋ねたときに、利休が答えたことです。
茶は服(ふく)のよきように
炭(すみ)は湯の沸(わ)くように
夏は涼(すず)しく、冬暖(あたた)かに
花は野にあるように
刻限(こくげん)は早めに
降(ふ)らずとも雨の用意
相客(あいきゃく)に心せよ
この七つの教えに集約されているというのです。
しかし、これを聞いた質問者は、
「そんなことなら誰でも知っています」といいました。
利休居士は「これができているなら、私はあなたの弟子になりましょう。」
と言ったというのです。
なんだか、利休さんの厳しさ、すごさ、深さがうかがい知れるような気がします。
•茶は服のよきように……おいしく召し上がる温度、濃さ、タイミングを見計らう。
事を行うには、相手の気持ち・状況を考慮して行うように。
服とは身に着けるもの、心や体に受け入れること。
•炭は湯の沸くように……炭は湯を沸かすため、目的をたがえず、
準備、段取りは、要となるツボを押さる。
•夏は涼しく、冬は暖かに……いつもここちよく、季節感をもつ。
もてなしは、相手を想う心で。
•花は野にあるように……花は野に咲いているように、
環境との調和を大切に。
いのちを尊ということ。
ものの表現は、本質を知り、より簡潔に。
•刻限は早めに……時間は、早めに、心にゆとりを持つ。
ゆとりは自らの心掛けによる。
•降らずとも雨の用意……もしものことを考慮して、
やわらかい心を持つ❘備えは、
万人の憂いを想定して。
•相客に心せよ……ともにいる、もの、こと、人を大切にし、
たがいに尊重しあう。
何事に接するにも、無垢な心で。
おもてなしの心を言い表していて、
いつどこでどんな場面でも、応用可能です。
本質をついているということなのでしょう。
基本的なこと当たり前のことを淡々とやる~
私たちはすぐに、極意とか、コツとか、ツボとかを欲しがってしまいます。
そういったことは、いつものことを、丁寧に、繰り返し行う中で、
自然と身についてくることのような気がします。
そして、この七つは、ビジネスの心得としても活用すべきことですね。
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