利休によって工夫された極小の茶室。茶室へは、露地を通ってゆきます。千利休が詠んだ歌、「露地はただ浮世の外の道なるに心の塵をなぞ散らすらむ」とあります。露地は、通路であるとともに、雑念を取り払って茶の湯の世界に誘うためのプロセスの場であると読み解くことができます。露地は、庭園の一部ですが、その空間を意識して、堪能しつつ、歩を進めます。茶庭は、雑念を捨てて心を清め、茶の湯の世界へ入るための場でもあるの . . . 本文を読む
戦国武将たちの荒んだ心を支えてくれた茶の湯ですが、一方まったく違った側面も持ち合わせていました。 それは新たな権威の象徴、ブランドとしての茶の湯です。 混沌とした戦国の渦から鮮やかに躍り出た武将といえば信長です。既成概念にとらわれず、時代の流れを逸早くキャッチしたその胸の透くような行動力と発想は融通無碍、稀有壮大です。彼は幼少時にご指南役であった平手の爺、実は、文化人で立派な数寄屋敷を持 . . . 本文を読む