ほとんどいませんでした。
それが今では、日本人の2人に1人、またはそれ以上に何らかのアレルギーがあるといわれています。
ガンや様々な難病や難治性の疾患が増えたのも医学の進歩を考えると不思議な事です。
それでは、今から50年近く前の日本と今とで、何が変わったのでしょうか?
それは、食生活と呼吸と体型です。
その辺の話しについて、また書きたいと思います。
長野
人間の身体の中で、知らない間に骨に穴が空いたり、骨が自然に溶けていくのは
口の中だけではないでしょうか?確かに、ある種の病気で全身の骨が部分的に骨が
スカスカになることがないわけではないですが、非常に稀です.
ところが、口の中、歯が埋まっている歯槽骨と呼ばれる骨や顎の骨は、歯周病や歯の根の病気で
日常的に、骨が無くなっていっていることがあります。
特に、歯周病や歯の根の病気は、知らない間に、ほぼ、無症状や気にならない程度の軽い症状で
病状が進行するので、症状が出て気になって歯科医院に行って時には、かなり骨が無くなって
その病巣から細菌やその毒素や様々な炎症性の物質が、全身をめぐって、全く関係のないと思われる全身の他の場所に
病気を起こしていることが、よくみられます。(病巣疾患)
虫歯や歯周病や顎関節症が歯科だけの病気では、終わらないことがわかってきました。
最近では、予防歯科の考えが多くの人に広まったので、子供の頃から定期的に歯科医院に行って
大人になっても虫歯が一本もない人たちは、増えてきましたが、
少し前の日本や今でも地域や個人の考えで、歯が痛くなってからまたは、かなり悪くなって症状が
出てから歯科医院に、行くという方もいらっしゃると思いますが、
近年の様々な医学的な研究で、歯科の病気(虫歯・歯周病・顎関節症その他)が、全身の病気や
心身の不調に関係していることがわかっています。
これは、私たちが歯科医師だからいっていることではなくて、医科の医師の方からも指摘されることが
多くなってきました。
その中に、病巣疾患(感染)があります。
病巣疾患を起こす、現病巣には、歯科の分野では、歯周病が有名ですが、歯の神経を取った後に骨の中に
膿のようなものがたまり、根の先や根の周りの骨がなくなることを根の病気と云います。
左が、治療前で、歯の根の周りが骨がなくなり、黒くなっているのがわかると思います。
右は、顕微鏡やCTを使って、より精密な根管治療を行って数か月後のレントゲン像です。
根の先や根の周りの黒い部分が無くなって骨が再生していると思われます。
これで、病巣疾患の可能性は低くなります。
少し前まで、こういう治療をしていましたが、最近では、虫歯そのものが減って、歯の神経を残す治療法が
進化して、根の病気そのものは、減ってきているのと、歯科用顕微鏡の普及で、精密な根管治療を
される歯科医師が増えてきたので、安心しています。
ただ、どんなに治療技術が進歩しても虫歯にならない、歯の神経を取るほどひどくならないうちに
定期的に、歯科医院を受診して予防することが、結局は心身の健康には大切な事だと思います。