いろんな人につながって生きている。
家人に隣人に友人知人に、趣味友に仕事の仲間に取引先に、昔の級友に親戚に、その他たくさん。
ルピナスの畑を案内された。車で15分の所。
入口には小さめの立て札が立っている。まぎれもない人間の字だ。
「どうぞ中へ自由に入ってごらん下さい」。
園主さんはふところの広い人なんだと思う。中へ入るのに通路の部分をしっかりあけてあるのは、見学者のためだと察しがつく。
「デッカー」。人間の背より高いルピナスに初めて出くわす。
ラテン語でオオカミ。
荒野によく咲き、欧米では特に女性に人気があるというルピナス。北米南部が原産というのも自然に納得した。
和名の昇藤(のぼりふじ)は下から上へ咲きのぼるから。羽団扇豆(はうちわまめ)は葉の形が羽団扇に似ているからだという。
青、紫、橙、桃、赤、黄、白など、それは色とりどり。
花言葉は想像力、空想、いつも幸せ、貪欲、母性愛などなど。
この畑を教えてくれた人に感謝する。
胸にじーんときながら、もう一度ルピナス群を見つめる。この畑の園主さんに心の中で、その優しさにお礼をいう。
人は一人では生きられない、というより、一人で生きたらもったいないなと、その時思う。
「季節の花(20)ルピナスの畑」