昔、チャゲアスが大ヒットを飛ばして、その名が全国に知れ渡っていた頃、私はバス通学あるいはバス通勤をしていた。
通勤だったか通学だったか、年代を調べていけば分かると思うが、時間もないのでそれは割愛するけれども、間違いなくチャゲアスが飛ぶ鳥を落とす勢いだった時代のこと。
バスに揺られていた時、私の耳に聞こえてきた会話…。
男子学生だった。中学生か高校生か、今となっては記憶が曖昧。バス通学ってことは、高校生だったかな?
2~3人の会話だったと思う。
男子学生 「あのさぁ、チャゲって要るの?ハモってるだけじゃんね。」
おい、ちょっと待て、そこの坊や!
何を見てるんじゃい?何を聴いているんじゃい?
チャゲアスにおいて、どれほどチャゲ(CHAGE)の存在が大事なものか、君たち何もわかってないねぇ…出てこいやっ(苦笑)。
思わず、喉まで出かかって言葉を押し込めたことを、最近、10何年か20年ぶりくらいに思い出した。
そうなんだよな…CHAGEのあの通る高い声が、ASKAの野太い声にうまく絡み合って、絶妙な「音」を出すのだ。ASKAの声を引き立てることが出来るのは、おそらく今後もCHAGEただ一人しかいないだろうし、CHAGEの声を気持ちよく全面に押し出すことが出来る最大の声の持ち主は、ASKAをおいて他にはいないと今も思っている。
一般的には、ハーモニーが美しいと言われている2人だけれど、本人達も言っているように、チャゲアスはハーモニーだけではない。何より「ユニゾン」(同じ音階の音を同時進行する)が、気持ちいい。
楽曲の多くをASKAが担当したこと、あのマスク、どうしてもASKAが目立ってしまっていたことは認めるが、CHAGE and ASKA の歌声を五臓六腑に行きわたらせるように、心の耳を澄ましていれば、「CHAGEがどれほど必要不可欠な存在か」に、気づくことはそれほど難しいことではなかった。
あの時の、男子学生は、どうしているだろうか?
秋の息遣いが聞こえてきた今日この頃、ふと、そんなことを思い出していた…。
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