A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

サド&メルオーケストラをバックに演奏できる幸せ者は・・・・・

2007-11-15 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Jazz Wave, Ltd. On Tour Vol.1

サドメルのオーケストラも設立後何度かヨーロッパを訪れているが、もしかしたらこれが最初のツアーの記録かもしれない。オーケストラ結成後まもない‘69年、ドイツでの録音だ。
メンバーも一番充実していた時のライブでもある。
日頃の狭いVIILLAGE VANGUARDでのステージと違って、広いステージでさらにゲストを加えていっそう伸び伸びとした演奏を繰り広げている。

このコンサートは、サド・メル単独ではなく、サドメルが最初のアルバムを出したレーべル「SOLID STATE」のプロデューサーであるソニーレスターが率いる御一行様のヨーロッパツアーでのライブだ。サドメル以外にも、ケニーバレルやフレディーハバード、オルガンのジミーマグリフ、そしてあのビルエバンスとの共演で有名になったフルートのジェレミースタイグなどと一緒の公演であった。

“JAZZ WAVE LTD.”と銘打ったコンサートパッケージは、レスターがJATPの現代版を意図して組んだメンバーの人選と演奏かもしれない。
当時の主流派の演奏がライブでたっぷりと聴ける。その後70年代に興隆を極めた新主流派によるジャズフェスティバルブームの前哨戦ともいえる。

コンサート全体を仕切っているのは、やはりサドジョーンズ。
次々にステージに上がるメンバー紹介のMCも努めている。やはり、ソニーレスターの音楽観と、サドメルの当時考えていたことがぴったり合ってこのステージが演出されている。

最初の曲。ドントギットサッシーはサドメルの十八番。
ソロは、ハナに始まりマービンスタムとジョーヘンダーソン。
演奏によって、ソロが変る典型だ。バックのアンサンブルが自由で多彩だ。

録音状態はいまひとつだが、ステージの臨場感は最高。
特に、サドメルのバンドをバックにして最後の曲“ONCE AROUND”では、スタイグやハバード、バレルなどのゲストプレーヤーが次々とソロを繰り広げる演奏はサドメルの他のアルバムではなかなかお目にかかれない珍品だ。最後のルイスとヘイズのドラムバトルも珍しい。

VOL.1と記されているが、はたしてVOL.2が出たのかどうか分からないが、続きをもっと聴いてみた気分だ。

●Don’t Get Sassy
Thad Jones & Mel Lewis Orchestra
Thad Jones(flf)
Al pocino(tp)
Danny Moore(tp)
Snooky Young(tp)
Marvin Stamm(tp)
Bob Burgess(tb)
Benny Powell (tb)
Jimmy Knepper(tb)
Jullian Priester(tb)
Jerome Richardson(as)
Jerry Dodgion(as)
Joe Henderson(ts)
Eddie Daniels(ts)
Pepper Adams(bs)
Hank Jones(p)
Richard Davis(b)
Mel Lewis (ds)

●Reza
Jeremy Steig (fl)
Ron Carter (b)
Louis Hayes (ds)

●Green Sleeves
Kenny Burrell(g)
Richard Davis (b)
Mel Lewis (ds)

●Body and Soul
Fredie Hubbard (tp)
Roland Hanna (p)
Ron Carter (b)
Louis Hayes (ds)

●Slow But Sure
Jimmy McGriff (org)
The Thad Jones & Mel Lewis Orchestra

●People
Kenny Burrel (g)

●Final - Once Around
The Thad Jones & Mel Lewis Orchestra
Jeremy Steig (fl)
Kenny Burrel (g)
Jimmy McGriff (org)
Fredie Hubbard (tp)

The 1969 Jazz Wave Ltd. European Concert Tour
Produced by Sonny Lester
Recorded in Germany December , 1969







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