A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

中西部の香りを乗せて新たなギター仲間がコンコルドに・・・・・

2007-12-16 | CONCORD
Cal Collins / Cincinnati to L.A.

ウォーミングアップにはコンコルドのアルバム。発売された番号順に紹介してきたつもりであったが一枚抜かしてしまっていたのに気が付いた。
クルーニーのクロスビーに捧げたアルバムにギターで参加していたカルコリンズのコンコルドデビューアルバムだ。

アメリカの南部から北へ上ってオハイオ州に入るとそこは中西部。東海岸から五大湖にかけての東部の入口にもなる。そんな場所にシンシナティーがある。そこで長年ギターを弾いていたのがカルコリンズだ。場所柄、カントリーのギターやブルーグラスでマンドリンなども演奏したが、地元で独学でジャズをやっていた。
地元のクラブのハウスバンドのメンバーとして演奏をしていた時、トランペットのジャックシェルドンをゲストとして加わったセッションが行われた。そして、そのシェルドンの知り合いの、あのベニーグッドマンがギターを探していたので、彼がこのコリンズを紹介したら何と一発でオーディション合格。世の中何がきっかけになるか分からない。
コリンズは晴れてグッドマンのグループに加わって演奏活動を行うことになり全国区にデビューすることになった、というのがコリンズの経歴だ。
それも1976年に。すでに彼は43歳の時だった。

そして、シンシナティーからL.A.に来たコリンズは、地元のミュージシャンとも交流を。当然、ジェファーソンの目に(耳に)止まることになる。そして、声がかかってConcordのセッションに参加、さらにリーダーアルバムへと・・・。とんとん拍子でことが進んだ。

コリンズにとっても、このアルバムがジャズでは初のリーダーアルバム。
クロスビーのアルバムでも一緒だったバドウィッグとハナがバックを努める。ギタートリオでの演奏だ。グッドマンが目に付けただけにスイング派と思いきや、ここではシングルトーンのソロ中心にコリンズ自身の自己のスタイルのお披露目といったところだ。
ジャズの正統派ともいえる演奏であるが何故かブルースは一曲もない。彼が弾きなれた曲が中心とのことだがいわゆる歌物のスタンダード中心。サドジョーンズのチャイルドイズボーンがあるのは意外だが、すでにスタンダード化していたのだろう。
ブルージーな演奏よりはどちらかというとウェスタンの影響を受けたスインギーなプレーが得意なのだろう。南部の影響が薄まり中西部の雰囲気が色濃いシンシナティーの街の特徴と同じといったところだ。

このコリンズは、その後もしばらくConcordには良く登場するようになる。ジェファーソンのお気に入りのギタリストの一人ということであろう。

1. Soon              Gershwin, Gershwin 3:16
2. Easy Living           Rainger, Robin 4:37
3. If I Had You          Campbell, Connelly, Shapiro 3:01
4. I Hear a Rhapsody      Baker, Fragos, Gasparre 3:12
5. Willow Weep for Me     Ronell 5:58
6. Close Your Eyes       Petkere 3:38
7. I Fall in Love Too Easily  Cahn, Styne 3:17
8. The Touch of Your Lips   Noble 4:05
9. A Child Is Born        Jones 3:09
10. My Old Flame        Coslow, Johnston 4:55

Cal Collins (g)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Originally released on Concord CJ-56
コメント
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