A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

恋の世界だけでなく何事にも「美しさ」を忘れてはいけないのではと思う今日この頃・・・

2007-12-17 | MY FAVORITE ALBUM
But Beautiful / Nancy Wilson

ロージーがビングクロスビーに捧げたアルバムの一曲目に入っているのが「But Beautiful」。
クロスビー自身が、1947年の映画で「Road to Rio」で歌った曲。珍道中シリーズの中の「南米珍道中」といわれているものだ。
スタンダード曲として色々な演奏や歌があるが、何故かこの曲は、ナンシーウィルソンの同名のタイトルアルバムが印象に残っている。

美系のナンシーであるが、このアルバムのジャケット写真は派手さがなく、彼女の本来の美しさが良く引き出されている。そして、中身の歌や演奏も。
ナンシーウィルソンが特に好きなシンガーであった訳ではなく、ジャズボーカル自体もそれほど興味があった訳でもなかった。でも、アダレーとウィルソンの共演アルバムが印象的だった。そのナンシーのコンボをバックにした本格的なジャズアルバムということで購入したのがこのアルバム。あまりボーカルも数多く聴いていない時だったので何となく愛着があるアルバムの一枚だ。

久々に聴きなおしてみた。
やはり、ナンシーは普通のジャズというよりはR&Bの流れを汲んだ歌いっぷり。
ハンクジョーンズ、ロンカーター、グラディーテイト、そしてギターのバタシーニを加えたバックが実にいい感じだ。一体感というよりも、それぞれの個性がうまく噛み合っている好演だ。
ストレートに、少しソウルっぽく、バラードをじっくり情感を込めて。特徴ある張りのある声でのナンシー節はこのようなコンボの演奏をバックにしても引き立つ。
美しい歌声だ。

世の中殺伐としたことが日々起こる時代。
恋の世界だけでなく、毎日の生活には色々なことが起こる。でもやっぱり美しいという気持ちを皆が持てれば住みやすい世の中になるのだが。
日々の生活に「美しさ」を感じなくなったら人生おしまいだろう。最近そんな人間が増えてきているように思う。
喜怒哀楽を感じたとき、こんな歌をたまには聴いてみるといいと思うのだが。

1. Happiness Is a Thing Called         Joe Arlen, Harburg 2:54
2. Oh! Look at Me Now              Bushkin, DeVries 2:22
3. Glad to Be Unhappy              Hart, Rodgers 3:17
4. Do It Again                 DeSylva, Gershwin 2:47
5. But Beautiful                Burke, VanHeusen 4:05
6. Prelude to a Kiss              Ellington, Gordon, Mills 2:45
7. I Thought About You             Mercer, VanHeusen 2:04
8. For Heaven's Sake              Bretton, Edwards, Meyer 2:50
9. Supper Time                 Berlin 3:53
10. I'll Walk Alone               Cahn, Styne 3:33

Produced by Dave Cavanaugh

Nancy Wilson (vol)
Hank Jones (p)
Ron Carter (b)
Gene Bertoncini (g)
Grady Tate (ds)
コメント
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