Trio / Monty Alexander, Ray Brown & Herb Ellis
トニーベネットのバックでベイシーオーケストラのピアノに招かれたモンティーアレキサンダーだが、よくスイングするオールマイティーのベテランピアニストとして大活躍を続けている。
そのモンティーは、60年代から活躍はしていたが、Concordレーベルでその名声と実力を確固たるものにした。ファーストアルバム”Facets”を吹き込み、相前後してConcordの恒例の夏のフェスティバルにも参加した。このアルバムは、その演奏にも付き合っていたレイブラウンと一緒の2枚目のアルバムになる。タイトルも“Trio”.だが、編成がトラムレスになってハーブエリスのギターが加わる。
ドラムレスのベースとギターが加わったピアノトリオといえば、ピーターソンの初期のトリオと同じ編成、なおかつブラウンとエリスはその当事者でもある。当然のように、モンティーはピーターソンと比較される。よくスイングするピアノだがデビュー当時はピーターソンに似ていることがかえって評価を下げていたようだ。
レイブラウンとは、ミルトジャクションを通じて以前からの知り合いだったようなので、このレイブラウンとのトリオは満を持しての登場だったのだろう。それゆえ、このトリオはこのアルバムだけの共演ではなく、しばらく海外のツアーも含めて続いた。
このジャケット解説の冒頭、レナードフェザーはドラムレスについて語っている。ジャズはコンボであろうとビッグバンドであろうとドラムを中心に各楽器はリズムをとっていた。しかし70年代を境として、ドラム以外のパーカッションが多く加わりようになり、管楽器のプレーヤーなども打楽器を持ちリズムをとるようになった。逆説的な言い方をすれば、ドラムが無くても各楽器のリズム感は保てていたということだろう。確かにこのトリオを聴くとドラムレスでもリズム感はまったく損なわれていない。反対に各楽器が時にリズム楽器としての役割がより鮮明になる。エリスの得意技のギターを手で叩いてリズムをとるもの実に自然だ。
最近は、ライブでもドラムレスの編成を良く見かける。ドラムが無いと楽器の生音がPAが無くても良く聞こえる。ソロのバックで小気味よいリズムをつけているのは聴いて心地よいが、このトリオのようなハードドライブのリズム感を持っているグループにはなかなかお目にかかれない。One & OnlyのConcordらしい好きなグループの一つだ。
このアルバムから8年後の演奏
1. I'm Afraid the Masquerade Is Over Magidson, Wrubel 4:06
2. You Call It Madness (But I Call It Love) Columbo, Conrad, DuBois, Gregory… 3:52
3. Blues for Junior Brown 5:13
4. Sweet Georgia Brown Bernie, Casey, Pinkard 5:17
5. I Want to Be Happy Caesar, Youmans 2:36
6. Put Your Little Foot Right Out Spier 5:57
7. Captain Bill Alexander, Brown, Ellis 3:08
8. To Each His Own Evans, Livingston 5:15
9. Sister Sadie Silver 4:04
Monty Alexander : Piano
Ray Brown : Bass
Herb Ellis : Guitar
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Recorded at Coast Recorders, San Francisco, California, August 1980
Originally released on Concord CJ-136
トニーベネットのバックでベイシーオーケストラのピアノに招かれたモンティーアレキサンダーだが、よくスイングするオールマイティーのベテランピアニストとして大活躍を続けている。
そのモンティーは、60年代から活躍はしていたが、Concordレーベルでその名声と実力を確固たるものにした。ファーストアルバム”Facets”を吹き込み、相前後してConcordの恒例の夏のフェスティバルにも参加した。このアルバムは、その演奏にも付き合っていたレイブラウンと一緒の2枚目のアルバムになる。タイトルも“Trio”.だが、編成がトラムレスになってハーブエリスのギターが加わる。
ドラムレスのベースとギターが加わったピアノトリオといえば、ピーターソンの初期のトリオと同じ編成、なおかつブラウンとエリスはその当事者でもある。当然のように、モンティーはピーターソンと比較される。よくスイングするピアノだがデビュー当時はピーターソンに似ていることがかえって評価を下げていたようだ。
レイブラウンとは、ミルトジャクションを通じて以前からの知り合いだったようなので、このレイブラウンとのトリオは満を持しての登場だったのだろう。それゆえ、このトリオはこのアルバムだけの共演ではなく、しばらく海外のツアーも含めて続いた。
このジャケット解説の冒頭、レナードフェザーはドラムレスについて語っている。ジャズはコンボであろうとビッグバンドであろうとドラムを中心に各楽器はリズムをとっていた。しかし70年代を境として、ドラム以外のパーカッションが多く加わりようになり、管楽器のプレーヤーなども打楽器を持ちリズムをとるようになった。逆説的な言い方をすれば、ドラムが無くても各楽器のリズム感は保てていたということだろう。確かにこのトリオを聴くとドラムレスでもリズム感はまったく損なわれていない。反対に各楽器が時にリズム楽器としての役割がより鮮明になる。エリスの得意技のギターを手で叩いてリズムをとるもの実に自然だ。
最近は、ライブでもドラムレスの編成を良く見かける。ドラムが無いと楽器の生音がPAが無くても良く聞こえる。ソロのバックで小気味よいリズムをつけているのは聴いて心地よいが、このトリオのようなハードドライブのリズム感を持っているグループにはなかなかお目にかかれない。One & OnlyのConcordらしい好きなグループの一つだ。
このアルバムから8年後の演奏
1. I'm Afraid the Masquerade Is Over Magidson, Wrubel 4:06
2. You Call It Madness (But I Call It Love) Columbo, Conrad, DuBois, Gregory… 3:52
3. Blues for Junior Brown 5:13
4. Sweet Georgia Brown Bernie, Casey, Pinkard 5:17
5. I Want to Be Happy Caesar, Youmans 2:36
6. Put Your Little Foot Right Out Spier 5:57
7. Captain Bill Alexander, Brown, Ellis 3:08
8. To Each His Own Evans, Livingston 5:15
9. Sister Sadie Silver 4:04
Monty Alexander : Piano
Ray Brown : Bass
Herb Ellis : Guitar
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Recorded at Coast Recorders, San Francisco, California, August 1980
Originally released on Concord CJ-136
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