Stephane Grappelli at The Winery
先日紹介したテレサブリューワーとの共演したアルバムが録音された一年前、御大ステファングラッペリ翁がConcordに登場した。すでにジャズの世界に復帰してからは数年が経っていた。場所は、以前Great Guitarsのライブも行われたMasson Winery。ジャズのライブは、演奏する方も聴く方も、緊張が増すこともあればよりリラックスする時もある。このグラッペリの演奏は後者であろう。
ギターとバイオリンの組み合わせというのは相性がいいのかもしれない。ジャズの世界ではバイオリン自体が珍しいが、ヨーロッパやアメリカでもカントリーの世界では良くある組み合わせた。このグラッペリもヨーロッパ出身、このアルバムの2人のギターもイギリス出身、ベースはオランダ出身だ。という意味ではヨーロッパの伝統に根ざした演奏なのかもしれない。ギターのマーチンテイラーもこのアルバムがデビューだと思う。後にConcordでお李ダーアルバムを出している。
グラッペリというとジャンゴラインハルトとの共演が有名だが、ギターとのコンビネーションはここが出発点だろう。そして、この演奏もそうであるがドラムレスの編成が多い。昔の生ギターのプレーヤーはドラムの音に対抗するために自然に力強いリズムを刻むようになったそうだ。そのプレーができるギターを加えてドラムレスにすると、強烈なリズム感を生む。キングコール、ピーターソンのトリオもそうであった。そのリズムに合わせて変幻自在なプレーをするのがグラッペリスタイルかもしれない。
このアルバムもリラックスした感じで、始まるが最初の曲はスティービーワンダーの曲、新しい曲が続くかと思ったら後はスタンダード曲が続く。2曲目のLove1for saleのイントロは何故かセントラルパークノースの特徴あるイントロに似ていて嬉しくなる。Taking a change on loveではビオラの演奏も。低音の魅力が新鮮だ。そして、昔から演奏している十八番のMinor Swingはグラッペリスタイルの集大成だ。
久しぶりに聴き終えて、グラッペリの演奏はそのにこやかな笑顔のせいもありリラックスして聴けるが、その中身は結構濃いし計算しつくされている。メンバー間のコンビネーションだけでなく、聴衆と向き合う中にも実はある種の緊張感が漂っているような気がする。
グラッペリは色々なプレーヤーや歌手と共演しているが、単なる顔合わせではなく、相手によって、そして曲によって2人のコラボレーションによって何かを生む出す細やかな配慮が感じられる。きっと演奏だけでなくきっと人柄も影響しているのだろう。
1. You Are the Sunshine of My Life Wonder 5:08
2. Love for Sale Porter 5:21
3. Angel's Camp Taylor 4:02
4. Willow Weep for Me Ronell 4:32
5. Chicago Fisher 5:00
6. Taking a Chance on Love Duke, Fetter, Latouche 5:41
7. Minor Swing Grappelli, Reinhardt 4:04
8. Let's Fall in Love Arlen, Koehler 4:53
9. Just You, Just Me Greer, Klages 9:15
Stéphane Grappelli Viola (Electric), Violin
Martin Taylor Guitar
John Etherridge Gutar
Jack Sewing Bass
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Jim Hilson Technical Engineer
Recorded live at The Paul Masson Mountain Winery, Saratoga, California
on September 1980
Originally released on Concord CJ-139(所有盤はCD)
先日紹介したテレサブリューワーとの共演したアルバムが録音された一年前、御大ステファングラッペリ翁がConcordに登場した。すでにジャズの世界に復帰してからは数年が経っていた。場所は、以前Great Guitarsのライブも行われたMasson Winery。ジャズのライブは、演奏する方も聴く方も、緊張が増すこともあればよりリラックスする時もある。このグラッペリの演奏は後者であろう。
ギターとバイオリンの組み合わせというのは相性がいいのかもしれない。ジャズの世界ではバイオリン自体が珍しいが、ヨーロッパやアメリカでもカントリーの世界では良くある組み合わせた。このグラッペリもヨーロッパ出身、このアルバムの2人のギターもイギリス出身、ベースはオランダ出身だ。という意味ではヨーロッパの伝統に根ざした演奏なのかもしれない。ギターのマーチンテイラーもこのアルバムがデビューだと思う。後にConcordでお李ダーアルバムを出している。
グラッペリというとジャンゴラインハルトとの共演が有名だが、ギターとのコンビネーションはここが出発点だろう。そして、この演奏もそうであるがドラムレスの編成が多い。昔の生ギターのプレーヤーはドラムの音に対抗するために自然に力強いリズムを刻むようになったそうだ。そのプレーができるギターを加えてドラムレスにすると、強烈なリズム感を生む。キングコール、ピーターソンのトリオもそうであった。そのリズムに合わせて変幻自在なプレーをするのがグラッペリスタイルかもしれない。
このアルバムもリラックスした感じで、始まるが最初の曲はスティービーワンダーの曲、新しい曲が続くかと思ったら後はスタンダード曲が続く。2曲目のLove1for saleのイントロは何故かセントラルパークノースの特徴あるイントロに似ていて嬉しくなる。Taking a change on loveではビオラの演奏も。低音の魅力が新鮮だ。そして、昔から演奏している十八番のMinor Swingはグラッペリスタイルの集大成だ。
久しぶりに聴き終えて、グラッペリの演奏はそのにこやかな笑顔のせいもありリラックスして聴けるが、その中身は結構濃いし計算しつくされている。メンバー間のコンビネーションだけでなく、聴衆と向き合う中にも実はある種の緊張感が漂っているような気がする。
グラッペリは色々なプレーヤーや歌手と共演しているが、単なる顔合わせではなく、相手によって、そして曲によって2人のコラボレーションによって何かを生む出す細やかな配慮が感じられる。きっと演奏だけでなくきっと人柄も影響しているのだろう。
1. You Are the Sunshine of My Life Wonder 5:08
2. Love for Sale Porter 5:21
3. Angel's Camp Taylor 4:02
4. Willow Weep for Me Ronell 4:32
5. Chicago Fisher 5:00
6. Taking a Chance on Love Duke, Fetter, Latouche 5:41
7. Minor Swing Grappelli, Reinhardt 4:04
8. Let's Fall in Love Arlen, Koehler 4:53
9. Just You, Just Me Greer, Klages 9:15
Stéphane Grappelli Viola (Electric), Violin
Martin Taylor Guitar
John Etherridge Gutar
Jack Sewing Bass
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Jim Hilson Technical Engineer
Recorded live at The Paul Masson Mountain Winery, Saratoga, California
on September 1980
Originally released on Concord CJ-139(所有盤はCD)
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