やさいの家

小さな日常・小さな風景

懐かしい友達

2013-10-25 08:53:13 | 日記
まだ暑かったころ、以前職場で一緒だった友達が遊びに来てくれた時のこと。

話題は尽きず、時間が足りない一日。

そんなこんなの・・・・・、ちょっと私的な思い出話です。

(文章もいつもと違う感じです)

写真は、ベジでおもてなしのごはんいろいろです(夏仕様です)



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私たちの仕事は、OLとは違っていた。

それもかなり違っていた。


非行少年のお世話をするのがメインの仕事。
いわゆる現場職員だった。

働いていた当時、少年少女の非行がとても華やかで?

収容人員の4倍近い子供たちのお世話を、二人ですると言う、
異常な状態がずっと続いた。

今思うと、本当に非常事態の連続だったのだけど。

当時は「そんなものか」と思っていて…、
後になって、とんでもない時代だったことが分かった。

普通に暮らしていたら、

絶対に聞くことも、見ることもなかっただろう、数々のこと。
薬物依存・精神障害・家庭崩壊・異常行動・人格障害・・・・・・・・。

その多さ。


「良く出来たよね」
「やっぱり若かったよね」
と、今だから言える気がした。

ちょっとだけ、自分たちを労うみたい。



状況が不穏だと、
当たり前に休日出勤・泊り込み・深夜呼び出し・待機。救急車同乗etc。

笑ってやっていた。それが出来た。
旅行も、コンサートの予定も、友人と会う約束も、しょっちゅうドタキャンした。

日常の買い物も、なかなか出来ないことが多かった。
コンビニのおにぎりや、カロリー○イトを立ったままかじってた。

大変な状況を少ない人数で支える現実。




それでも、
二人でいれば、何とかなるっていつも思えた。
不思議と充実していた。

その現場を選んだのは自分たちだっていう覚悟もあったのだと思う。

互いの足りないところを補い合って、(それでも足りないけど)
なんとか切り抜けてきた。


思い出はキリがないはずなのに、当時のことは朧気にしか浮かんでこない。

話はあまり具体的ではなく、ただただ必死だった思いだけは共通していて…。

    


二人で切り盛りしてた時期は、何年か後の彼女の転勤で終わった。






今思えば、あまり「当たり前」がない、時代だったかもしれない。

当たり前の休息。当たり前の出勤。当たり前の食事。当たり前の会話。

「美味しいものを食べても、美味しいって思ったことがなかったよ」
「眠いのに、ずっと眠れなくて」

だからかな?「当たり前」って、とても愛おしいと思う。
平穏とか、穏やかとか。
ずっと、憧れの言葉だった。

多分だけど、私たちは、ちょっとだけ、
いろんな子供たちの、辛い部分ばかりを見過ぎたのかも知れない。

もちろん嬉しいことも、いっぱいあった。
普通の人から見れば「なんだそんなこと」って、
思う位の出来事かも知れないけど。

そんな小さな嬉しいこと。

それが私たちを支えた。

だけど、悲しい出来事、やるせない思い、厳しい現実。
そんなものも、年々心に降り積もった。

彼女が職場を去った10年後に、私も職場を辞めた
トータル23年だった。



そして、今笑っている二人がいる。

常用していた睡眠薬も痛み止めも、ほとんど使わなくなった。
使わなくても良い状況になった。

どんな職場にも、楽しいこと、辛いことがある。
光と影。陰と陽。
人はみんなそれぞれに、それらを選んで感じ取っていく。


だから私たちは、自分たちが立っていた時と場所を、ただ淡々と思い出す。

体力気力が充実していた時に、二人で駆け抜けたあの時のこと。

多分、二人にしか理解できない共通のこと。

私たち二人を強く結びつけるもの。

「戦友だね」って。ダンナさんがぽつりと言った。

そうなのかな?

そうかもしれない。

懐かしい友、そしてこれからも。

離れていても。

それが何よりうれしい宝物なのだろう。


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長い思い出話。

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