近年人気が高まる百四丈滝であるが、その姿はかつて二筋で流れ落ちていたことは2019/4/15の記事で紹介した通りだ。これに関しては普及誌はくさん第32巻3号に詳しく記されている。http://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/publish/hakusan/documents/32-3.pdf
さて、この画像でも見られる通り、滝の落ち口から数十メートル上流の右岸に大きな土砂崩れ跡が有る。これはいつ頃発生したものか気になっていた。過去の自分の画像やWebで検索してみた結果、どうやら2017/8/19~2017/9/10の間に発生したと思われる。この近辺の気象を調べると、斜面が崩落する前の8/8には各地で大きな災害をもたらした台風5号が原因のように思われる。実際白山麓では大雨が降り、河内では一日の降水量が254.5mmという観測データが見られる。この時に緩んだ地盤がこの後の雨、特に8/25~26に降り続いた雨で崩落したのでは無かろうかと推察する。上流の土砂崩れにより、大きな岩が転がり出て落ち口に流されると、またかつてのような二筋の滝になる可能性も否定できない。そうなれば冬の巨大な氷の滝壺の形状にも少なからず影響を与えるかもしれない。今後も興味の尽きない百四丈滝の情報を提供していきたい。
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