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トナカイ遊牧 マーキングの季節

2020-07-15 | 北欧情報

日本では経験の無い長雨による水害が発生しているが北欧ラップランドに暮らすサーメの知人に今年の様子を聞いてみた。送られて来た写真から見ると、今年はとても雪が多く残っているようだ。

この時期は例年トナカイ遊牧にとって最も重要な作業であるマーキングの季節だ。サーメは自分の所有権を示す方法として,今年産まれたトナカイの耳に自分のパターンを刻んで自分の所有頭数を管理している。今年産まれたトナカイは母親の後を追って走るので、親の耳に自分のパターンが刻まれていれば、子トナカイは自分のものという判別する。トナカイは半径何十キロという広大な原野から、トナカイ追いがあちっの谷、こっちの谷と春から追い始め、合流させ大きな群れを作りながら7月のこの時期に毎年同じ場所に集めて来て、野球場ぐらいの広さのフェンスを張り巡らせた囲いの中に追い込んで来てマーキングを行う。フェンスを張ったサークルは4~5つぐらいは設けて有るだろうか。この期間何千頭ものトナカイがここに集められる。私は2010年に地図にも示されないこの土地に、トナカイマーキングを見学に行った事がある。ラップランドでは各地でこの時期マーキングが行われているが、一体何箇所ぐらい有るかは知人も分からないという。私が歩いた事のあるラップランドは総延長900キロだから、ゆうに中部日本ぐらいの広さは有るだろうか?他の土地の事が分からないのは当たり前である。

コロナが治まったらまたラップランドを歩きたいと思う。次回はオーロラを見ながらスキーでクロスしてみたいものだ。


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