TaizanのWhite Mountain

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山の法話11 帰家穏坐 (きかおんざ)

2020-07-11 | 山の法話

この写真は前回のラップランド渡航から帰った直後、白山室堂から眺めた沈む夕日の情景です。白夜のラップランドでは太陽は沈みません。我が家のような白山に帰って来た時、沈む夕日を見ながら一日の終りを噛みしめ、やはり自分の居場所はここなのだと改めて感じた次第でした。誰にでも経験が有ると思いますが、長旅から我が家に帰り、荷物を下して座敷で足を休める時、我が家が一番だなあと感じる瞬間です。これは人生においても同じ事が言えるでしょう。若い内は向上心を持ってバリバリ外で仕事をして、時には家庭を振り返らない時も有ります。しかし大きな仕事を経てふと我に返る瞬間が有るでしょう。振り返ると何かやり残しているのでは無いか?一抹の不安がよぎります。それは他人からどんなに大成功していると見られていても、自分自身の中で起こる葛藤です。外に外に向かっていたベクトルが何かの拍子で我が心の中に向かう瞬間。これこそが「帰家穏坐」の示す本当の意味でしょう。居心地の良い場所で坐して一呼吸、一呼吸に三千大千世界を感じて見て下さい。求めていた無限の宇宙が実は自分の中に存在していた事に気付くことでしょう。


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